【東京五輪 6日の見どころ】バスケ女子、サッカー男子が歴史を変える試合に挑む!
インフォシーク / 2021年8月5日 18時0分
男子50km競歩は今後は距離が短縮されて35kmとなり、50kmで行われる最後の大会となる。日本からは川野将虎、丸尾知司、勝木隼人が参戦する。19年の世界選手権金メダルの鈴木雄介が体調不良で出場辞退したのは残念だが、3名ともメダルを狙える実力者だ。川野は19年に行われた日本選手権で、これまでの日本記録を2分22秒も更新する3時間36分45秒で初優勝した。この記録はオリンピックの参加標準記録適用期間内(19年1月1日~20年4月5日、20年12月1日~21年6月29日)で全選手中、最も速い記録になる。ちなみに2番目が丸尾知司の3時間37分39秒と日本勢がワンツーとなっている(勝木は9位)。
最大の敵は札幌の暑さか。20km競歩が行われた5日の気温は32度超。朝5時半のスタートとはいえ暑熱対策を万全にしなければ完走も難しそうだ。50kmとして行われる最後の大会にその名を刻むのは誰だ。
女子形で清水が銀メダルと幸先のいいスタートを切った空手。6日は男子の形が行われ、ダントツの金メダル候補・世界選手権3連覇の喜友名諒が登場する。
世界選手権3連覇、アジア選手権4連覇、全日本選手権9連覇…と獲得したタイトルは数限りない。実際、空手の国際大会「プレミアリーグ」での優勝回数は世界記録としてギネスブックにも認定されている。20年には史上初めての10点満点もつけられたこともある。
清水の女性ならではの美しさを感じさせる切れ味と速さに対して、喜友名のそれは圧倒的な力強さ。ド迫力の「喜友名ワールド」を楽しんで欲しい。。
ちなみに、1928年アムステルダム大会で広島県出身の織田幹雄が陸上男子三段跳びで日本初の金メダルに輝いてから93年、東京オリンピックが始まる時点で金メダルを獲得していないのは47都道府県中、鳥取と沖縄の2県のみだった。ボクシング女子フェザー級で鳥取県出身の入江聖奈が金メダルを獲得したことで、残ったのは沖縄県のみ。最後の“金メダル空白地帯”は沖縄出身の喜友名が埋めてくれることだろう。
レスリング女子53キロ級は「ポスト吉田沙保里」向田真優が決勝進出を決めている。決勝の対戦相手は中国の龐倩玉。同じ24歳、世界選手権で2度の銅メダルを獲得している実力者だが、過去の対戦では向田がいずれも勝利している。55キロ級では2度の世界一に輝いている向田、53キロ級で初の世界一となるか。
また、女子50キロ級には須崎優衣が出場する。須崎は開会式で八村塁と旗手を務め、153cmの須崎と203cmの八村の“身長差50センチ”コンビは話題になった。
小学校からレスリングを始めた須崎は、中学時代は国内外を問わず大会を総なめにし、中学での公式戦は58戦全勝。東京オリンピックの強化選手となるターゲット選手に中学生で唯1人選ばれた。高校になっても無敵の快進撃は続き、全日本選手権の決勝で敗れるまで実に83連勝を記録した。翌年の全日本を制するとその勢いで世界選手権でも優勝、階級の区分が変わった翌年も世界選手権を2年連続優勝した。天才少女がその実力をオリンピックの舞台でも見せることができるか。
男子はフリースタイル65キロ級に乙黒拓斗が出場する。74キロ級で出場している兄・圭祐の影響でレスリングを始めた乙黒は中学・高校であらゆるタイトルを総なめにすると、大学1年の時に出場した全日本選手権で16年リオ銀メダルの樋口黎を破り優勝。18年の世界選手権では日本勢として史上最年少となる19歳10カ月で優勝した。
コロナの影響もあり実戦からやや遠ざかっていたが、今年4月に行われたアジア選手権で優勝、健在ぶりを見せている。。
ライバルは19年の世界選手権で優勝しているロシアのラシドフか。同大会には乙黒も出場していたが、このラシドフに敗れている。また、61キロ級で世界選手権を3度制しているアリエフも有力候補。19年の世界選手権では乙黒が勝利しているが、その後欧州選手権で優勝するなどしてこの階級に体が慣れてくれば怖い存在だ。
自ら「猫よりも素早い」と形容するアクロバチックな動きで、12年ロンドンオリンピック66キロ級の米満達弘以来となる男子の金メダルを獲得なるか。
卓球男子団体の3位決定戦。ドイツに敗れた日本はメダルをかけて韓国との日韓戦に臨む。決勝進出をかけた準決勝ドイツ戦では張本がシングルス2試合に出場。第2試合はシングルス銅メダリストに快勝、リードされた第4試合は2ゲームを先取されながらも逆転勝利しタイスコアに戻すなど、18歳がエースとしての活躍を見せた。得点を挙げるたびに「チョレイ!」と絶叫、勝利すると上体をそらせてガッツポーズする「ハリバウアー」で全身で喜びを表した。また自分が出場していない試合でも声を張り上げ声援を送り続けた。11年の東日本大震災の被災者。震災の翌年、ロンドンで団体銀メダルを獲得した福原愛が、彼の小学校を訪問。同じ故郷のヒロインに夢と元気をもらい、初めてオリンピックを意識した。「メダルを獲って、いつか地元にお見せしたい。被災者だった一人として、東北のために戦いたい」という張本の願いがかなうまで、あと1勝だ。
バスケ女子は史上初のベスト4入りを果たした日本が決勝進出を懸けてフランスと対戦する。準々決勝では2点を追う残り15.2秒で3ポイントシュートで劇的な大逆転勝利を決めた。フランスとは予選でも対戦、この時は日本が勝利している。
大会前に身長193センチの絶対的エース・渡嘉敷来夢をけがで失った日本は、得意の機動力に加えて全員が3ポイントを決められるチームとなって快進撃を続けている。平均身長は決勝トーナメント8チーム中最も低い176cmだが、3ポイントシュートの成功率はトップの39.4%。一度敗れているフランスも当然、3ポイント対策はしてくるだろうが、ここで止まるわけにはいかない。
サッカー男子は68年メキシコシティー以来53年ぶりとなるメダル獲得をかけて、3位決定戦に挑む。対戦相手は1次リーグで勝利したメキシコ。実は53年前の3位決定戦の相手もメキシコで、この時は2-1で日本が勝利している。歴史の再現となるか。
スペイン戦直後は「(3位決定戦に)切り替えられるほどまだ強くない」と久保建英が語っていたほど、ショックと疲労は大きかった。中2日の試合が続き、準々決勝からは2試合連続で延長戦の末の6戦目。疲労はピークに達しているだろうが、試合後にキャプテンの吉田麻也がミーティングを実施、メダルを逃したロンドンの映像をみせるなどしてモチベーションの維持に努めている。同じ相手に負けるわけにはいかない。チャレンジャーとして、銅メダルを奪い取って欲しい。
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