【パリ五輪 9/10日の見どころ】レスリング男女、卓球男子団体、スポーツクライミング男子、男子400mリレー…日本にメダルラッシュの予感?!

卓球
17:00～男子団体3位決定戦
フランスvs日本

準決勝のスウェーデン戦で2連勝から3連敗の逆転負けを喫した日本。3位決定戦では準決勝で中国に敗れたフランスと対戦する。
あまりにも痛恨の敗戦内容だったため、気になるのが選手のメンタル。特に2勝2敗で迎えたファイナルマッチに出場した張本智和は2セット連取しながらの逆転負け。試合後には号泣、「もう本当に力は残ってない」「死んで楽になるなら死にたい」などと悲観的なコメントを絞り出した。

対戦相手のフランスは世界ランキング3位（日本は4位）。シングルス銅メダリストのフェリックス・ルブランなど強力なメンバーを揃えているうえに、地元開催とあって会場の声援はほぼすべてがフランスチームに向けられる。日本のエースの立ち直りに期待するしかないが、残りのメンバー、戸上隼輔と篠塚大登の奮起にも期待したい。基本的に3人の選手が2試合ずつ出場（うち1試合はダブルス）するため、どちらか（あるいは両方が）2連勝すれば張本の負担はかなり軽減される。すべてを背負わなければいけないと思っているエースに、3人で背負えばいいと気づかせることで心の負担を少しでも軽くすることができるなら、3大会連続のメダルも見えてくる。

参考記事
・ 張本智和　２－０から逆転負け　背負い続けた「エース」の重さ…担当記者が見た｜スポーツ報知
・ 卓球男子9日の3位決定戦は地元フランスと激突失意の張本智和は立ち直れるか完全アウェー必至｜スポニチアネックス
・ 【卓球男子団体】 日本は地元フランスとの3位決定戦難敵“ルブラン兄弟”が立ちはだかる弟は金メダルの樊振東と激闘｜日テレNEWS NNN

スポーツクライミング
9日 17:15～男子複合決勝ボルダー
9日 19:35～男子複合決勝リード

スポーツクライミング複合で金メダルを狙う17歳の安楽宙斗。複合はボルダーとリードの2種目の合計点数を競うが、準決勝で安楽は最初のボルダーで圧倒的な点数をマーク。他の選手に大差をつけたためにボルダーの得点だけで上位8名入りが確定、リードの試技に入る前に決勝進出を決めるほどだった。

身長より12cmも長いリーチに加え、試技中に舌を出して体をリラックスさせ、できるだけ持久力を使わない登りで金メダルの最有力候補となった安楽。ただ、準決勝ではボルダーで2位につけていた東京五輪4位の楢崎智亜がリードの序盤で落下し敗退するなど、何が起こるのかわからないのがクライミング。だが安楽には“絶対”があることを信じたい。

参考記事
・ 安楽宙斗、首位通過で決勝へ好調ぶりも「一回忘れて集中」高校生五輪王者目指す…パリ五輪｜スポーツ報知
・ 準決勝トップで決勝進出の１７歳安楽宙斗に「一人だけ異次元」「ほぼ忍者やな」と驚きの声｜読売新聞
・ スポクラ安楽宙斗が強すぎて珍事　驚異の現役高校生１７歳、リード登る前に決勝進出｜スポーツ報知

陸上
9日 18:05～男子1600メートルリレー予選
9日 19:05～女子100メートル障害準決勝
10日 2:47～男子400メートルリレー決勝
10日 3:57～女子1万メートル

準決勝を突破した日本男子男子400mリレー「リレー侍」に金メダルの期待がかかる。
準決勝で日本は東京五輪金のイタリア、銀のイギリスそしてアメリカという強豪が揃う組に入った。1走のサニブラウンがトップだったが2走柳田へのバトンパスの際に少し詰まり順位を落とし、3走の桐生が盛り返しアンカー上山が粘り38.6秒の4着でフィニッシュ。各組3着までなら文句なしの決勝進出決定だったが順位では決められず。ただし2組目の1着が日本より遅いタイムで日本は全体4着となり、決勝進出を決めた。

リレー侍の命綱はバトンワーク。ぎりぎりの受け渡しを狙うため、失敗も多く東京では決勝でバトンミスによる途中棄権に終わった。今回も1走と2走の受け渡しでやや詰まり順位を落とす場面もあった。

それでもここは決勝での伸びしろと見たい。失敗を恐れない「攻め」のバトンワークで悲願の金を狙いたい。

参考記事
・ 【陸上】リレー侍が決勝進出　金メダルライン３７秒４０へ「今日以上にいい走りを」｜東スポWEB
・ リレー侍　2大会ぶり表彰台へ3レーンから出陣！！V候補筆頭の米国はライルズが新型コロナ感染｜スポニチアネックス
・ サニブラウン「ちょっと危なっかしかった」…リレー侍、辛うじて決勝進出｜読売新聞

レスリング
9日 18:35～男子フリースタイル74キロ級2回戦
9日 19:03～女子62キロ級1回戦
10日 2:35～男子フリースタイル57キロ級決勝
10日 3:35～女子57キロ級決勝

女子53キロ級の藤波朱理が金メダルを獲得、連日のメダルラッシュに沸く日本レスリング。男子フリー57キロ級の樋口黎、女子57キロ級の桜井つぐみも決勝進出で銀以上を確定させているが、金で終わりたいところだ。

樋口黎は1回戦不戦勝で2回戦、準決勝をいずれも10ポイント差以上をつけるテクニカルスペリオリティーで圧勝。樋口はリオ五輪で銀メダル、東京五輪は予選で体重オーバーとなり失格。雪辱を乗り越え、今度こそ金メダルを決める。

参考記事
・ レスリング・樋口黎　圧勝で2大会ぶり決勝進出！東京落選乗り越えたリオ銀メダリストが雪辱の金に王手｜スポニチアネックス
・ 【レスリング】樋口黎　悲願の金メダルへ細心の注意「体重２キロ落とします」｜東スポWEB

3年連続の世界王者・桜井つぐみは準決勝で吉田沙保里の4連覇を阻んだアメリカのマルーリスと対戦。前半ポイントを奪われるも逆転、後半はさらに突き放す内容の完勝で決勝進出を決めた。
桜井は出身地である高知が巨大地震に見舞われたことを受けて「高知県出身でこういう舞台で活躍すれば、地元の勇気や元気につながる。絶対勝っていいニュースを届けたい」と意気込んでいる。

参考記事
・ 金メダル王手の桜井つぐみ　日本での南海トラフ巨大地震注意受け「びっくり…勝って勇気や元気を」高知出身｜スポニチアネックス
・ 「後半自分は強い」オリンピック初出場の桜井つぐみが逆転で“難敵”破り決勝進出｜日テレNEWS NNN

男子フリー74キロ級に出場する高谷大地は、世界的に層の厚い同級で昨年、世界選手権で銅メダルを獲得した。兄は3大会連続オリンピック出場の高谷惣亮。大地は惣亮に練習パートナーとして献身的に尽くし、兄の活躍に貢献した。
その兄は今大会も出場を目指したが予選で敗退。今度は弟が脚光を浴びる番だ。

参考記事
・ 高谷惣亮、レスリング界の隠れた革命児　“＋12キロ”階級上げ、一人5役で献身した弟と誓う金メダル｜REAL SPORTS

女子62キロ級には元木咲良が出場する。レスリングでオリンピック出場経験のある父のもと3歳からレスリングをはじめた。小学生のころから全国トップクラスで活躍し、22年の世界ジュニア選手権で優勝、同年の世界選手権でも銅メダルを獲得。その勢いで年末の全日本選手権では東京五輪金メダリストの川井友香子や世界選手権王者でパリ五輪68キロ級銅の尾崎野乃香らを次々と破って優勝した。翌23年の世界選手権でも銀メダルとなりオリンピック代表の座を手にした。女子の出場選手の中では唯一の世界王者ではないが、パリの舞台で王者の座を目指す。

参考記事
・ オリンピック：レスリング元木咲良の武器は「挫折」…３歳の初戦は泣いて逃げ出す・代表唯一の「非世界女王」｜読売新聞
・ レスリング・元木咲良、世界女王＆五輪女王を破って日本一　父も挑んだ五輪の舞台へ「最後まで諦めない」｜スポーツ報知

ブレイキン
9日 23:19～女子1次リーグ

パリ五輪で唯一新競技として採用されたブレイキン。一般的には「ブレイクダンス」として知られたダンススポーツ、と言えば通じるかもしれない。男女ともに世界王者経験者が代表となっており、男女で初代王者の独占にも期待したい。

ブレイキンは立った状態で足のステップと上半身を組み合わせた「トップロック」、床に手をついて体を支えながら、かがんだ状態で素早く足を動かす「フットワーク」、アクロバティックな回転技の「パワームーブ」、激しい動きの流れから音に合わて体を固定する「フリーズ」の4要素から成り立っている。競技は1vs1で競われ、DJがその場で選曲した楽曲に合わせて即興でパフォーマンスを行う。

9日に行われる女子Bガールは、日本からAyumiこと福島あゆみ、Amiこと湯浅亜実が出場する。福島は競技歴20年以上のベテランで、21年の世界選手権王者。湯浅も19年、22年と2度の世界選手権王座についており、どちらも初代女王にふさわしい実績の持ち主だ。

参考記事
・ 【イザ！パリ五輪】新種目「ブレイキン」　初代覇者へ躍るShigekix　独創性と高難度の技に注目！ルール解説｜iza（イザ！）
・ 【ブレイキン】ダンス講師が語る五輪新競技の魅力　演技の流れ〝起承転結〟、見せ場は回転系の大技｜東スポWEB
・ 「DA　PUMP」KENZO　9日スタート!ブレイキン　日本代表4人のここに注目!｜スポニチアネックス

その他、山下美夢有、笹生優花が出場の女子ゴルフ第3ラウンド、アーティスティックスイミングのデュエット・テクニカルルーティンなどが行われる。

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