デマだと言い散らすテレビは共犯者/純丘曜彰 教授博士
INSIGHT NOW! / 2015年2月28日 17時4分
純丘曜彰教授博士 / 大阪芸術大学
/たしかに、ネットは、デマやウソも多い。だが、ネット上では、だれかがかってにデマだ、ウソだと決めつけ、情報を押しつぶし、真実を闇に葬ることもできない。今回にしても、もしもネットで情報が出回らなかったなら、はたして本当に犯人は逮捕されたのだろうか。/
ネットでデマが拡散されている、などと、ワイドショーが言い散らしてきた。そのうえ、コメンテーターたちまで、学校の対応が、うんぬんと、矛先を逸らした。だが、それらこそが、まったくのデマだった。
今回の事件の場合、早い時点から、被害者に対する度を超した主犯の暴行については、被害者やその友人たちが警察に話を入れていた。ところが、その後の警察の対応が不十分だったせいで、警察にチクリやがった、と逆恨みされ、被害者の友人が半殺し。そして、その直後に、被害者が殺された。これは、ストーカー事件などでも、何度も見てきた悪化パターンだ。
なぜ犯人の写真や実名がネット拡散されたのか。それは、警察やマスコミが、まったく信用できない、かえって危ない、だれかがもみ消そうとしている、と、被害者の友人たち、学校や父母たちが、早い時点で気づいたからだ。警察任せ、マスコミ任せでは、ヘタをすると、自分たち、自分の子供たちまで事件に巻き込まれてしまう、と、強い危機感を持ったからだ。
これだけ状況証拠が揃っていながら、一週間も野放し。それは、たんに犯人が「少年」だったからだけではあるまい。殺人事件に至る前の通報に対する対応の不始末についての警察内部の調査と調整が必要だったからだろう。先の通報において、すでに犯人の予想はついていたのだから、被害者の友人が半殺しにされた時点で、ただちに関連する連中をまとめてとりあえず緊急に手配、拘留しておけば、被害者まで殺されることは防げたはずだ。にもかかわらず、初動が遅れたのは、まさに警察自身にも後ろめたいところがあったからではないか。
なぜ最初に、そして、その後も、警察の腰が引け続けたか、と言えば、すでにネットでは話に出ているように、この事件が、在日の問題と深く関与しているからだろう。警察からすれば、あのあたりは「日本」じゃない、連中の問題は連中の中でやってくれ、妙な人権派の弁護士や運動家とやりあうのは面倒だ、というのが、本音だったのではないか。
おまけに、テレビだ。少年の「人権」を守る、かのような建前で、デマだ、ウソだ、と連呼したが、なぜ、そんな余計なこと、邪悪なことに熱心だったのか。わからない、というのなら、それはそれで見識とも取れるが、真実の情報に対して、真実を知りながら、デマだ、ウソだ、というのは、あえて真実を歪曲隠蔽するもので、事実上の「共犯者」ではないか。ジャーナリズムの根幹に関わる職業倫理の欠如、と言わなければならない。そして、そのような歪曲の背景に、テレビ業界、とくに報道部局の奥深くにまで入り込んでしまっている在日問題との絡みがあるなら、もはや救いがたい。
かつて、報道は、立法・司法・行政に次ぐ「第四の権力」と呼ばれ、前三権を監視する民衆の味方だ、とされた。だが、今日、社会的な影響だの人権だのを名目に、政府や組合、在日の広宣工作機関に成り下がってしまっている。もちろん、昔から、そのような欺瞞がなかったわけではないが、福島第一原発事故のときのウソ八百の「安全」報道以来、その歪曲のひどさは、目にあまる。
たしかに、ネットは、デマやウソも多い。だが、ネット上では、だれかがかってにデマだ、ウソだと決めつけ、情報を押しつぶし、真実を闇に葬ることもできない。今回にしても、もしもネットで情報が出回らなかったなら、はたして本当に犯人は逮捕されたのだろうか。いまだに迷宮入りの事件の中には、警察やマスコミまでもが政治的にグルになって、犯人を隠蔽した、海外へ逃亡させたものも少なくのではないか、と疑いたくなる。
いずれにせよ、真実を報道する気がないなら、テレビは、黙っていろ。警察発表の受け売りだか、人権派弁護士の指導だか知らないが、デマだ、ウソだ、などと、ネットの情報に対して「上」から口を挟むのは、犯人を隠匿し、被害を拡大する「共犯者」だ。(大阪芸術大学芸術学部哲学教授、東京大学卒、文学修士(東京大学)、美術博士(東京藝術大学)、元テレビ朝日報道局『朝まで生テレビ!』ブレイン。専門は哲学、メディア文化論。著書に『夢見る幽霊:オバカオバケたちのドタバタ本格密室ミステリ』『悪魔は涙を流さない:カトリックマフィアvsフリーメイソン 洗礼者聖ヨハネの知恵とナポレオンの財宝を組み込んだパーマネントトラヴェラーファンド「英雄」運用報告書』などがある。)
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