知識より価値あるもの/泉本 行志
INSIGHT NOW! / 2016年5月3日 8時5分
泉本 行志 / 株式会社アウトブレイン
著書「3D思考」でも、この思考の枠組み(フレーム)によって、
物事に対する感情すら変わってくるという話をしました。
一般的な話でいえば、ポジティブなフレームで物事を捉える
習慣があれば、その人の人生の幸福度は高いはずです。
ビジネスの世界で言うと、
このフレームを柔軟にアレンジし物事を多様に捉えることができれば、
高い価値を提供することができる。
私たちビジネスプロフェッショナルの価値(バリュー)は
何でしょうか?
たとえば、クライアントに比べて、その分野の仕事(作業)を
圧倒的に早く、あるいは正確に行なうことができる。
これが付加価値のレベル1だとすると、
業界情報や専門分野の知識を沢山保有していて、
その知識・情報をうまい形に料理して提供することができる。
これが付加価値レベルの2とします。
ここまでは、その専門分野でビジネスを継続できている人であれば、
そんなに珍しく凄いレベルではないはず。
でも、クライアントと同じ情報で同じ事象を見ながらも、
クライアントが想像すらしなかった新しい意味を見出すことができる。
これができたら、レベル3かなと思います。
異なるフレームで物事を捉えて、問題解決や利益創造の機会を構想し
提示することができるというレベルです。
つまり、クライアントとは異なるフレームで世界を観ることができる。
これができる人は凄い。
たとえば、クライアントが1企業単体の枠組みだけで、
新規事業の方向性を思考している中で、
業界全体あるいは業界横断的な広い枠組みで
事業構造の全体を構想したり、より長期的な時間軸で、
利益を生み出す仕組みを描けたりするような人。
「3D思考」で書いた、視点を動かす3つの軸は、
フレームを柔軟にアレンジするためのヒントになると思います。
同じ情報から、人とは違うフレームで
新しい「絵」を描き、新しい利益の創出を導くことができる。
このレベルでの価値を提供できることを目指したいですね。
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