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Amazonでも大人気の2ベイNASの後継モデルSynology「DiskStation DS216j」を試す~ソフトウェア編~

ITライフハック / 2016年4月19日 13時0分

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前回のハードウェア編では、Synologyの2ベイNASの大人気モデル「DiskStation DS215j」(以下、DS215j)の直系の後継機種となる「DiskStation DS216j」を紹介した。今回は、ソフトウェア編として、新しくなったDSM 6.0(DiskStation Manager 6.0)、およびDS216jをより便利なNASに変えてくれるアプリケーションを紹介しよう。

NASの良いところは、LANに接続して様々な端末でデーターを共有するデーターストレージという基本的な使い方以外にも、各種アプリを追加インストールすることで、ストレージ用途以外の用途で様々に活用ができるところにある。

たとえばデーターをただ保存して、ネットワーク上で複数端末と共有するだけではなく、データーを別の端末でも利用できるようにファイル形式を変換したり、音楽データー、静止画、動画といったファイル形式ごとに分類したりといったことも可能だ。ということでDS216jをより便利にしてくれる機能をいくつか紹介しよう。

■DSMのバージョン確認の方法
つい先日リリースされたDSMことDiskStation Managerの最新バージョンは6.0だ。DS216jが発売された時点では、まだリリースされていなかったため、ケースによってはDSM 5.2がインストールされたままなんていう人もいるかもしれない。ということでDSMのバージョンを確認しておくといいだろう。ブラウザーでDSMの操作ウィンドウを開いたら「コントロールパネル」を開き「情報センター」を呼びだす。そこにシステムの詳しい情報に加え、DSMのバージョンが表示されている。なお最新は「6.0-7321 Update2」だ。

DSMのメインウィンドウからコントロールパネルを開く

DSMのメインウィンドウからコントロールパネルを開く

コントロールパネルにある「情報センター」を呼び出す。

コントロールパネルにある「情報センター」を呼び出す。

原稿執筆時のDSMの最新バージョンは「6.0-7321 Update1」、現在は「6.0-7321 Update2」。

原稿執筆時のDSMの最新バージョンは「6.0-7321 Update1」、現在は「6.0-7321 Update2」。

なお、最新版のDSMにしておかないと、利用できないアプリが出てくる可能性があるので、DSMは正式版がリリースされたら、なるべく早めにアップデートを行っておくことをおススメしたい。

■アプリのインストールや確認ができる「パッケージセンター」
DSMに組み込まれている機能やアプリを確認したり、新しくインストールしたりするのに利用するのがパッケージセンターだ。ここから、Synology純正のアプリやNASへの機能追加が行える。また、サードパーティが開発したDS216jを便利にしてくれるパッケージもここからインストールできるようになっている。

DS216jへ機能を追加したり、アプリ類をインストールしたりできるパッケージセンター

DS216jへ機能を追加したり、アプリ類をインストールしたりできるパッケージセンター

パッケージセンターの左側にアプリのカテゴリーが表示されており、そのカテゴリーを選択することで、そのカテゴリーに合致したアプリが分類され表示されている。目的とするカテゴリーを選んで、その中から素早く探し出すことができるようになっている。インストール方法も簡単で、導入したいアプリの下にある「インストール」ボタンをクリックするだけでインストールできる。

導入したいアプリの下にある「インストール」をクリックするだけでインストール可能

導入したいアプリの下にある「インストール」をクリックするだけでインストール可能

なお、パッケージセンターからインストールしたアプリは、メインメニューに追加されるので、「そのアプリを起動したい」、「設定を変更したい」といった場合は、メインメニューにあるアイコンをクリックすることで呼び出せるようになっている。こうした点はWindowsみたいで非常に使い勝手が良いのもポイントだ。

DS216jの機能やインストールされているアプリを起動できる「メインメニュー」

DS216jの機能やインストールされているアプリを起動できる「メインメニュー」

■DS216jを便利に使えるアプリ群
それでは、DS216jを単なるNASにとどまらず、より便利なツールを満載した魔法の箱に変えてくれる便利なアプリたちを紹介していこう。なお、DS216jで利用できるアプリは、ここですべて紹介し切れる数ではない。そのため、これから利用者が増えそうな注目のアプリ類を紹介していこう。なお、サードパーティ製のアプリに関しては、有償で販売されているものもあり、そうしたアプリは、またいずれ別の機会があれば紹介させていただくことをお断りしておく。

■動画データーの管理や再生が可能な「Video Station」
2014年に日本ではDVDのリッピングが法律で禁止されてしまった。しかし、それ以前は、バックアップ目的としてのDVDリッピングに関しては許可されていたため、過去の映画タイトルのDVDをリッピングして動画に変換して保存してあるという人は多いだろう。また、テレビ番組を録画して動画データーに変換している人もいると思う。そうした人におススメなのがVideo Stationだ。過去のDVDタイトルを自動で整理してくれる上に、動画データーのファイル名が映画のタイトルだった場合、その情報などをダウンロードして表示してくれるスグレモノだ。古いDVDタイトルを大量にリッピングしていたなんて人に特におススメしたい。

DS216j内に保存してある動画データーを管理・再生できるVideo Station

DS216j内に保存してある動画データーを管理・再生できるVideo Station

■インストールするだけでDS216jをiTunesサーバーにできる「iTunes Server」
家族全員がiPhoneだったり、iPhoneに買い替えたついでにiPadも格安で入手したりといったことでiOS端末が数多く家にあるという人は意外と多いのではないだろうか。そうした人におすすめなのがDS216jをiTunesサーバーにできる「iTunes Server」だ。インストールしたら、共有名を付けるだけで複雑な設定なしで同一ネットワーク内のiTunes対応端末からDS216j内の音楽データーや動画などを視聴可能になる。

インストールしたら、共有名を設定し適用をクリックする

インストールしたら、共有名を設定し適用をクリックする

iTunesを開いたら、共有名を選択するとDS216j内のコンテンツにアクセスできる。

iTunesを開いたら、共有名を選択するとDS216j内のコンテンツにアクセスできる。

■容量不足を気にせずに撮った写真をため込んでおける「Photo Station」
スマホやデジカメで撮影したデーターを、がんがん放り込んでいけるのがPhoto Stationだ。TwitterやFacebookなどに投稿する際にスマホで撮影を行うことが多いだろう。Photo Stationを使えば撮りためた写真をアルバムにして共有したり、TwitterやFacebookなどのSNSと連携したり、WordPressとの連携も可能だ。スマホの容量が気になるなら、DS216jにガンガン写真を放り込んでスマホ側の写真を一気に消してしまうなんて使い方もできる。逆にDS216jに移動した写真が見たくなったらスマホアプリDS Photoで見ることができる。また、画像にはウォーターマーク(透かし)を付けられるので無断利用されても、オリジナル画像であることが証明できるため無断転用などでも著作権を守ることが可能だ。

写真の管理やアルバム作成、SNSとの連携が可能なPhoto Station

写真の管理やアルバム作成、SNSとの連携が可能なPhoto Station


各種ソーシャルメディとの連携も行えるのが便利

各種ソーシャルメディとの連携も行えるのが便利


DS PhotoはNASに移動した写真も外出先で見ることができる。

DS PhotoはNASに移動した写真も外出先で見ることができる。

■DS216jをビジネスユースでより便利に使えるアプリたち
さて、家庭向けの機能として動画や静止画の便利機能を紹介した。これだけでもDS216jを使い倒せるのだが、SOHOや小規模事業所などで、活用すると業務効率が高まるアプリもあるので、それらを一気に紹介しよう。まずおススメは「Note Station」。DS216jでスケジュールの管理やタスクの共有や付箋メモの共有といったグループウェア的な機能を実現できる。Chrome用のアプリも用意されており、ブラウザーを使ってスケジュール管理や情報共有が可能だ。5~6人程度のSOHO環境や事業部などでは、この機能だけでも十分だと言える。

スケジュールの管理やメモの共有ができる「Note Station」

スケジュールの管理やメモの共有ができる「Note Station」

ブラウザーのChrome用の接続アプリも用意されている。

ブラウザーのChrome用の接続アプリも用意されている。

■Note Stationと連携しWebサイトを好きな形で保存できるWeb Clipper
Note Stationと連携して、情報をどんどん取り込めるのがWeb Clipperだ。気になったWebコンテンツをページの一部を切り取って保存したり、Webサイトごと保存したり、といったことが簡単にできる。特に更新が頻繁で、すぐに記事が埋もれてしまうようなサイトでは威力を発揮するだろう。大容量なDS216jであれば、容量を気にせずにガンガン保存していけるだろう。

Webサイトを複数の方法で保存しておける「Web Clipper」

Webサイトを複数の方法で保存しておける「Web Clipper」

■Office系アプリがなくてもExcel代わりに使える「SpreadSheet」
Excelを使った表やグラフデーター、取引先の連絡先など、スプレッドシート(表計算)関連のデーターは意外とたくさん利用するものだ。Excelデーターを読み込んだり、新規にスプレッドシートを作成したりできるのが「SpreadSheet」だ。複数のユーザーによる編集、インポートやエクスポートなどが可能になっている。ブラウザーで操作できるので、Excelを持っていないという人でも使えるのがうれしい。スプレッドシートは多くの関数に対応。ファイルの過去歴もワンクリックで復元でき、変更箇所はハイライト表示され、共有されているファイルでは誰が変更したかも確認できる。

Excel代わりに利用できる「SpreadSheet」。かなり便利だ。 

Excel代わりに利用できる「SpreadSheet」。かなり便利だ。 

Excelデーターを読み込んだときの再現性もかなり優秀。

Excelデーターを読み込んだときの再現性もかなり優秀。

■強力な全文一致検索機能も便利
DS216jにファイルをどんどん保存していくと、当然その数は膨大になっていく。保存するフォルダを決め、そこに記録してあることをその時は覚えていたとしても、次々に保存していくと、どのフォルダに何を保存していたのか忘れてしまうだろう。その結果、大量に保存したファイルから、目的のファイルを探し出すのに苦労するようになる。そうしたときに威力を発揮してくれるのがFile Station に搭載されている全文一致検索機能だ。

DS216jの隅から隅まで検索し、必要なファイルを根こそぎ探し出してくれる。検索対象はフィル名だけでなく、画像ファイルのExifデータからカメラ名やシャッター速度、音楽ファイルならアーティスト名や作曲家などメタデータも検索することができる。もちろんWord、Excelのファイル内のテキストなども検索対象となるので、家庭でもオフィスでも便利に使える機能だ。

強力な検索が可能なFile Stationの全文一致検索機能

強力な検索が可能なFile Stationの全文一致検索機能

以上のようにDS216jを管理するためのOSであるDSM 6.0には、DS216jを便利に使い倒せるアプリ類が満載されていることがわかってもらえたと思う。今回紹介したアプリ以外にも様々なアプリが用意されている。必要に応じで導入してみてほしい。きっと、あなた特製の特別なDS216jに仕上げることができるだろう。

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・Synology「DS216se」レビュー第5回:スマホやタブレット以外との連携
・Synology「DS216se」レビュー第4回:iPhoneなどのスマホと連携してNASを活用しよう
・Synology「DS216se」レビュー第3回:NASをセットアップして使えるようにする
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