もはや子どものおこづかいじゃ買えない? コンビニ各社が「高級アイス」に注力する納得の事情
ITmedia ビジネスオンライン / 2024年4月30日 6時30分
コンビニのアイスクリーム売り場に高級な商品が増えている
最近コンビニのアイスクリームの品ぞろえに変化が生まれています。以前と比較して高級化が進んでおり、100円台はおろか、200円台でも買えない商品が続々と出現しています。なぜ、コンビニアイスがこれほど高級化しているのでしょうか。そして、誰が買っているのでしょうか。どうやら、コンビニのアイスクリームの品ぞろえは日本人の嗜好(しこう)の変化に合わせて変化しているようです。
消費トレンドを追いかけ、小売り・サービス業のコンサルティングを30年以上にわたり続けているムガマエ代表の岩崎剛幸が分析していきます。
●高まるエンゲル係数 40年ぶりの高水準
国内のエンゲル係数が高まっており、40年ぶりの高水準に達しています。エンゲル係数とは、家計の総支出に占める食費の割合です。総務省「家計調査」によると、国内のエンゲル係数は29.0%(2022年9月~23年8月までの1年間平均)。物価高で身の回りのあらゆる物が高くなっていますが、特に毎日の買い物で利用する食品関係の価格が上がってきたことが影響しています。
私たちの食生活が年々豊かになり、食事の内容自体がバラエティーに富んでいることも背景にあるでしょう。今や日本の小売業は、食品の品ぞろえを欠いては店が成り立たないほど。食品は最重要カテゴリーになっています。
日本人の食費支出金額の中で、構成比をじわじわと上げてきているカテゴリーがあります。それがアイスクリームです。大きく日本人の食生活は「肉食化」「間食化」「中食化」という変化を遂げており、中でも間食化の流れは年々強まっています。
●最も市場規模が大きいアイスのジャンルとは?
特に消費が増えているのが、チョコレート・スナック菓子・ビスケット類・洋菓子、そしてアイスクリームです。中でもアイスクリームは、ここ10年で年間消費支出金額を大きく伸ばしています。
2014年に8006円(2人以上世帯の家計消費支出)だった支出は、2023年に1万1580円と、3500円も増えています。食費内構成も0.88%から1.11%に増加し、確実に存在感が高まっています。
B2Bの製造販売金額で見たアイスクリームの市場規模も、多少の上下はあるものの、市場は拡大傾向にあり、国内では5500億円市場となっています。製造原価や経費が上がって販売価格の改定が相次いだこともあり、1リットル当たりの単価も上昇傾向にあります。これに合わせて、商品そのものに付加価値をつけた商品開発も増えてきています。
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