自分のキャリアに「納得」するために必要なものは?
ITmedia ビジネスオンライン / 2024年6月4日 7時20分
![自分のキャリアに「納得」するために必要なものは?](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/itmedia_bizmakoto/itmedia_bizmakoto_20240517015_0-small.jpg)
「この職場で働き続けることは、果たして自分にとって幸せなのだろうか」と、疑問を覚えたことがある人もいるだろう(画像:ゲッティイメージズより)
「この職場で働き続けることは、果たして自分にとって幸せなのだろうか」「この仕事を続けることが、自分にとってよいことなのか」――これまで働いてきた中で、こうした気持ちを抱いたことはあるだろうか。
今の職場に疑問を感じたり、今担当している職種を続けることに不安を抱いたり……。こうした思いをもとに考えを深めていき、異動希望を出したり転職活動をしてみたりして自分の歩みを進めてきた人は少なくはないと思われる。
私自身もその一人だ。就職氷河期に運よく正社員として働き始めたものの、3年強で最初の転職を経験し、現職のサイボウズにおいても、異動を重ねながら現在までやってきている。それらが正解だったかどうかは外の人が決めるものではなく、自分自身の中にある「納得感」だ。
冒頭の疑問は、昨今では「キャリア安全性」と言われることが多い。キャリア安全性には「現在の会社で成長し続けられるという自信」「今の仕事を通じて他社でも通用するスキルや経験を詰めている実感」など複数の解釈があるが、今回はリクルートワークス研究所の「自分の現在のキャリアや今後のキャリアが今の職場でどの程度安全でいられるのかを示す尺度」という定義で考えていきたい。
キャリア安全性が話題になるシーンはさまざまだが、昨今は「若手の早期離職」の文脈で持ち出されることが増えてきたように感じる。若手の早期離職の防止策としてキャリア安全性の担保に目が向けられているわけだが、キャリア安全性は若手に限らず、どの世代・職場においても必要だ。なぜなら冒頭のような疑問は特定の世代に閉じたものではなく、人生のステージが変わる度に考えることだからだ。
確かに「若手の方が自身のキャリアに疑問を持つ機会は多い」とは言えるかもしれない。
スキルアップを感じにくかったり、学生時代の友人と比較して疑問や焦りを感じたりすることは、仕事への「不慣れ」が引き起こす状態でもある。そうした若手を年長者としてどうフォローしていけばいいのか。昨今の管理職の大きな課題の一つである。
若者はなぜ3年で辞めるのか――という本が刊行されたのは2006年で、もう20年近く前のことだ。そう考えると、若手の成長支援は延々と語られ続ける答えのない人事課題だともいえる。
実は新入社員の離職率は2006年当時から大きく変化しておらず、入社3年以内の離職者はここ25年ずっと3割前後で推移している。今年も新卒の退職がすでに話題にもなっているが、すぐ辞めるとか、3年(以内)で辞めるというのは、実は驚きをもって受け止めるようなものではなく、粛々と必要に応じて対策を考えるのがよいということになる。
この記事に関連するニュース
-
氷河期で「バイト先の塾に就職した男」が見た地獄 ある団塊ジュニアがたどった苦節のキャリア人生
東洋経済オンライン / 2024年6月21日 12時0分
-
小さな成功体験、会社への信頼…新人が職場に定着するまでの5つの心理的ステップとは。すべての中間管理職が知っておくべき新人スタッフのメンタル段階
集英社オンライン / 2024年6月18日 8時0分
-
新卒の早期退職、背景に「10年で180度変わった価値観」 辞めないOJTを探る
ITmedia ビジネスオンライン / 2024年6月13日 6時25分
-
「やさしすぎる上司」が有望な若手を退職に追い込む
PHPオンライン衆知 / 2024年6月11日 12時0分
-
定年まで勤めるつもりの社員すら“約6割”が転職サイトに登録しているという事実…「転職前提」のキャリアプランを組む若手が増加しているワケ
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年6月5日 10時0分
ランキング
-
120年ぶりの新紙幣に期待と困惑 “完全キャッシュレス”に移行の店舗も
日テレNEWS NNN / 2024年7月2日 22時4分
-
2小田急線「都会にある秘境駅」が利用者数の最下位から脱出!超巨大ターミナルから「わずか700m」
乗りものニュース / 2024年7月1日 14時42分
-
3「7月3日の新紙幣発行」で消費活動に一部支障も? 新紙幣関連の詐欺・トラブルにも要注意
東洋経済オンライン / 2024年7月2日 8時30分
-
4カチンコチンの「天然水ゼリー」が好調 膨大な自販機データから分かってきたこと
ITmedia ビジネスオンライン / 2024年6月30日 6時30分
-
5イオン「トップバリュ」値下げ累計120品目に 「だし香るたこ焼」など新たに32品目
ORICON NEWS / 2024年7月2日 16時26分
複数ページをまたぐ記事です
記事の最終ページでミッション達成してください
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)