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NTT東と東大が連携 IOWN推進室長に聞く「リモートバイオDXの展望」

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年6月3日 8時15分

NTT東と東大が連携 IOWN推進室長に聞く「リモートバイオDXの展望」

東京大学の藤井輝夫総長(左)とNTT東日本の渋谷直樹社長

 NTT東日本と東京大学が、地域循環型社会の実現に向けた次世代デジタルネットワーク基盤の構築と、社会起業家の創出を目的とした産学協創協定を締結した。両者は「つながる地域、新しいミライ」をテーマに、東大の持つ多様で先端的な研究力や長い歴史のある教育システムと、NTT東日本の持つ地域密着のエンジニアリング力や先端的なネットワーク・技術力を活用したフィールドでの実践を通じて、自律型・分散型社会を主導していく。

 具体的な取り組みとして、東大が先端研究を進めるバイオ分野のリモートバイオDXやローカル5Gなどの次世代ワイヤレス技術実証で実践し、地域に分散する多様な人材の育成を進める。東大の先端的なまちづくり研究やNTTの地域活性化事業の知見を用いて、次世代ワイヤレス技術といったデジタル技術を活用した社会起業家の育成プログラムなどのフィールド実践をする。

 これから具体的な実践内容を詰める中、注目されているのが、NTTが2019年に打ち出した、次世代情報ネットワーク基盤のIOWN(Innovative Optical and Wireless Network)構想だ。今回の東大とNTT東日本の産学協創では、第一段階としてリモートバイオDXにおいてIOWNの活用が予定され、成果が期待されている。NTT東日本経営企画部IOWN推進室の新國貴浩室長にIOWNの将来的な可能性を聞いた。

●トップが意気投合

 今回の連携のきっかけは、約1年前に東大の藤井輝夫総長が東京・調布市にある「NTTe-City Labo」を訪問した際に、NTT東日本が実践しているフィールド実践型の事例を目の当たりにし、トップ同士が意気投合したことだ。地域との連携を追求していた東大のコンセプトが、NTT東の実践していることと合致していると認識し、両者で前に進めることになった。

 東大の学生の就職先もこの数年は多様化した。大企業や中央官庁への就職を希望するだけでなく、起業して地域のために役立ちたい学生もいるようだ。今回の連携は、こうした学生に対する活躍の場を提供することにもなる。新國室長は「NTT東と東大で連携すれば、フィールドでの実践とアカデミアでの学びが掛け合わされて、学生の人格形成の面からも良い影響を与えると思います。NTT東、東大はお互いに実践できる場を持っているので、両者の人材を育成できます」と今回の連携を評価している。

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