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令和の今、「根性論」を再定義する 営業パーソンに求められる“バランス感覚”とは?

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年6月11日 12時0分

Guts(度胸)    :困難なことに立ち向かう

Resilience(復元力):失敗しても諦めずに続ける

Initiative(自発性):自分で目標を見据える

Tenacity(執念)  :最後までやり遂げる

 根性論が重要である理由は、単に粘り強さを示すこと以上に、目標達成のための不屈の努力、挫折に立ち向かう意志、そして逆境を乗り越える力を育むからです。それは個人ではなく組織の方がより享受できるものが多いかもしれません。

●根性論が有効な3つの理由

 筆者が根性論が有効だと考える背景には、3つの理由があります。

(1)顧客との強い信頼関係を築くきっかけに

 機械的な対応ではなく、人間らしさを感じられる営業スタイルは、顧客との長期的な信頼関係の構築につながります。顧客は、自分に熱意をもって真剣に向き合ってくれる営業パーソンに心を開きやすい傾向があります。営業パーソンの熱心さが、問題解決への本気度が顧客の心を動かし、強い絆を生むのです。

 例えば、ある営業パーソンは、顧客の抱える課題に真剣に耳を傾け、解決策を提案し続けました。SFAやCRMなどのツールを活用し、継続的に、かつストーリー性をもって提案。すぐには成果が出なかったものの、諦めずに顧客と向き合い続けた結果、強い信頼関係を築くことができました。

 多くの営業パーソンはなかなかこれが出来ません。すぐに結果のみを求めるからです。この継続性とストーリー性のある提案こそが、現代における根性論の発揮だといえるでしょう。

(2)逆境を乗り越える原動力になる

 営業の世界では、必ず壁にぶつかる時が来ます。厳しい交渉、ライバル企業との競争、目標未達というプレッシャー……。そんな逆境の中で、営業パーソンを支えるのが根性です。「顧客のために、仲間のために」という強い思いが、困難を乗り越える力を与えてくれます。顧客や仲間の役に立ちたい、助けになりたいという一心が、営業パーソンをさらに高みへと押し上げるのです。

 実際、私自身も営業の苦しい局面で、根性に助けられたことがあります。ある大口顧客との交渉が難航し、心が折れそうになったとき、「この顧客の役に立ちたい」「仲間の努力に報いたい」という一心で頑張り続けることができました。この時、下手に出て顧客の言いなりとなり、引き下がることもできましたが、顧客のことを思いあえて厳しい指摘もしていました。根性が原動力となり、最後には顧客の信頼を勝ち取り、大型の取引契約につなげることができたのです。

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