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「THE MODEL型」の弊害はAI活用にも 米国の営業組織が重要視する「RevOps」とは

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年6月28日 8時20分

「THE MODEL型」の弊害はAI活用にも 米国の営業組織が重要視する「RevOps」とは

なぜ「RevOps」米国で注目?

 AIが登場して以来、「AIが人の仕事を代替する」という風説が後を絶えません。24時間連続でミスなく正確に、人間に勝るスピードで情報処理能力を持つ特性から、AIによる職業の代替はビジネスのあらゆる分野で長きに渡り論点となっています。2022年末に文章や画像などコンテンツの自動生成能力を持つ「生成AI」が登場して以降、その応用方法に関する議論がさらに活発化しています。

 営業の分野でも、業務効率化・顧客への付加価値向上を目的に、セールステック企業各社でAI機能開発が進められている他、急速に市場拡大する営業BPaaS(Business Process as a Service、特定の業務プロセスを外注できるクラウドサービス)領域でのAI活用に注目が集まっています。

 本連載ではAI活用が急速に進む中、注目度が高まる「Revenue Operations」(以下RevOps)について考察します。

 第一回は、AIを組織に組み込むために必要となる、全社的な業務デザインを連携し、組織全体としての収益成長を実現するためのオペレーション設計・管理を担うRevOpsについて、Google Japanで営業統括部長、freeeで営業統括役員を歴任し、現在はMagic Momentの代表を務める村尾祐弥氏が解説します。

●THE MODEL型は限界? 対処法で「RevOps」登場

 セールステック市場では、古くはCRMやSFAの活用からはじまり、BI、人工知能(AI)、機械学習(ML)、IaaS、PaaS、SaaSといったクラウドソリューションの利用が一般化してきました。加えてこれらのソリューションを統合的かつ効率的に利用するために、ビジネスプロセスそのものを外注するBPaaSが注目を集めるなど、AIを中心に目まぐるしい変化が起きています。ある報告書によると2022年時点でBPaaSのグローバル市場規模は約57億ドルにのぼり、2035年には約200億ドルに達するという見立てもあるほどです。

 複雑化したテクノロジー群を統合し、外部委託するBPaaSのようなサービスは、生成AIの登場でビジネスのスピードと不確実性が高まりつつある現代において、資本効率化を実現する有効な手段だといえるでしょう。この動きは米国のみならず、特にエンタープライズ企業を中心に外注やBPOの活用が多い日本の営業領域でも広がっていくことが予想されます。こうした営業のビジネスプロセスを効率化・自動化するときに、肝となるのがRevOpsという役割になります。

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