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ちぐはぐでも「目標はメンバーが立てる」 全国制覇多数、女子バスケ名門校を率いる敏腕コーチのマネジメント術

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年6月24日 8時0分

ちぐはぐでも「目標はメンバーが立てる」 全国制覇多数、女子バスケ名門校を率いる敏腕コーチのマネジメント術

東京成徳中学校・高等学校 バスケ部顧問 遠香周平氏

 吉本興業でナインティナイン、ロンドンブーツ1号2号、ロバートのマネジャーを務めた後、FIREBUGを立ち上げた佐藤詳悟氏。FIREBUGでは、才能を拡張させる“タレントエンパワーメントパートナー”として、多くのタレントのプロデュース戦略を手掛け、企業向けにはタレントを軸としたコンテンツを中心にマーケティングソリューションを提供している。

 本連載では、マネジメントのプロである佐藤氏が、今会いたい“敏腕マネジャー”と対談し、メンバーのモチベーションを上げたり、才能を開花させたりするヒントを探っていく。

 第6回目となる今回の対談相手は、女子バスケットの名門・東京成徳中学校・高等学校で長年指導者を勤めてきた遠香(おか)周平氏。何度もチームを表彰台に送り出し、日本代表チームなどで活躍するプロ選手を育成してきた。

 若くてエネルギーにあふれている一方で、メンタル面でもスキル面でも発展途中の選手たちを、どのようにチームとしてまとめ、鼓舞してきたのだろうか。

●組織に必要な「過去や周りに左右されない軸」とは?

佐藤詳悟氏(以下、佐藤氏): 遠香先生は、長年女子バスケットの指導をしてきたと聞いています。

遠香周平氏(以下、:遠香氏:): はい。大学院を卒業後に東京成徳中学校に入職してから、東京成徳中学校・高等学校で30年以上女子バスケットの指導者をしています。4年前に新コーチが就任してからは、私はアシスタントに専念していますが、それまでの約25年間は直接生徒たちを指導してきました。

 私が勤める東京成徳中学校・高等学校は、歴史のある私立の中高一貫校です。特に高等学校は私が入職したときで40年以上の歴史があり、女子バスケット界では一目置かれる存在でした。しかし、当時は低迷期にあって、部員たちの士気も下がっていたんです。

 私のミッションは、かつての名門校を復活させ、再び盛り上げること。そのためにまずは中学校で指導者をして、高等学校に優秀な選手を送り込もう、となったのです。

佐藤氏: 赴任してから、最初に何をしましたか?

遠香氏: 当時は理念がなかったので、まずはそこから考えましたね。

佐藤氏: なるほど、会社を創業する場合とさほど変わらないのですね。ただ、今でこそ「まず、理念を大事にしよう」「ミッション・ビジョン・バリューを定義しよう」と言われるようになりましたが、30年前にこの考えを持っている組織は、まだ少なかったのではないですか?

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