1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 経済
  4. ビジネス

なぜSuicaのペンギンは愛されるのか ペンギンの顔をした「ベレー帽」が“激アツ”の理由

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年7月7日 7時30分

なぜSuicaのペンギンは愛されるのか ペンギンの顔をした「ベレー帽」が“激アツ”の理由

「Suicaのペンギン」店が好調

 企業のキャラクターといえば、不二家のペコちゃん、NHKのどーもくん、ローソンのポンタなどがあるが、個人的に気になっているキャラがある。JR東日本の「ペンギン」だ。

 「Suicaにデザインされているアレでしょ。それがなにか?」と思われたかもしれないが、「名前がない」ことが気になっているのだ。ドコモであればドコモダケ、ケンタッキーであればカーネル・サンダースといった名前があるのに、なぜJR東日本のキャラは「ペンギン」なのか。そのまんまである。

 ちょっと気になったので、公式サイトを見ると、Suicaのペンギンが登場したのは2001年のこと。Suicaのサービス開始時にポスターに起用されて、そこから人気がじわじわ広がった。ペンギンは南極から東京にやって来て、好物は魚肉ソーセージ。モデルとなっているのは、実際に南極に生息しているアデリーペンギンだそうだ。

 名前がないのには、実は理由がある。「Suicaのペンギンは皆さま一人一人が持っている『ICカードの分身』的な存在だから! 皆さまがSuicaカードやペンギングッズを持って外出するときに、分身としていっしょにおでかけしてくれる、そんなキャラクターなのです」と書かれている。

 興味も関心もない人からすれば「ど、どうでもいい話」と感じられたかもしれないが、「ICカードの分身」的な設定は、“だから”ファンの心にササっているともいえる。「なるほど。そういうことだったのね」といった事例をのちほど紹介するので、もうしばらくお付き合いいただきたい。

●オープン当日に行列

 ちょっと話が変わるが、Suicaのペンギンを扱っている「ペンスタ(Pensta)」(運営:JR東日本クロスステーション リテールカンパニー)をご存じだろうか。2010年3月、東京駅に1号店が誕生したものの、2018年9月に閉店した。

 「企業のキャラグッズを購入する人なんてほとんどいないから潰れたのね」などと想像した人もいるかもしれないが、それは違う。オープンした年から、売り上げはずっと右肩上がり。東京駅の耐震補強工事の影響を受けて、仕方なくシャッターをガラガラと下ろすことになったのだ。

 閉店後も「ペンスタを再開してほしい」という声は多く、2023年10月に「エキュート上野店」を、2024年3月に「ルミネエスト新宿店」を、それぞれオープンした。いずれの店もオープン当日は、朝から200人以上の行列ができ、入場を制限する事態に。入店するのに、1時間半ほど待った人もいたそうだ。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください