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“ひんやり”が1.5倍持続! 冷感ウェア「氷撃α」が好発進 3社のコラボ技術で“海外”が見えてきた

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年7月11日 7時6分

●冷感持続性が1.5倍になった「氷撃α」

 氷撃フリーズテックは好評で、2023年の売り上げは、2017年比で約20倍も増加している。一方で、毎年暑さが厳しくなるなか、「冷感効果を感じづらい」という声が聞かれるようになった。

 そこで、より冷感効果の高い製品を開発しようと模索するなかで、住友化学が開発した世界初の個体ポリマー型温度調節材料「コンフォーマ」に注目した。

 「コンフォーマは、繊維自体に吸熱と放熱の特性があり、環境に応じて温度を自動でコントロールできます。暑い、あるいは寒い環境下でも、人が快適だと感じる衣服の快適域に近づけることが可能です」

 新製品を開発する過程で、コンフォーマとユタックスの冷感プリントをかけ合わせたところシナジー効果が生まれ、氷撃フリーズテックに比べ約1.5倍の冷感持続性を持つ「氷撃α」の開発にいたった。何度も同製品を試したという佐々木氏いわく、「35度以上でカンカン照りの野外環境下でも快適でラクだという実感があった」そうだ。

 加えて、氷撃αは洗濯耐久性が高い特徴もある。リベルタ社によれば、50回洗濯しても初期性能の約70%をキープするという。

 「コンフォーマは高価格になるため、コンフォーマと遮熱の糸を半々ぐらいずつ使った生地に冷感プリントを施してコストを抑えました。結果的に、高い冷感効果を維持しながらバランスの良いコスト感に落ち着いたと思います」

●通販は即完売、B2Bでも好評

 コンフォーマを使った衣料を市場で発売するのは、氷撃αが初めてとなる。それゆえ、まだ量産体制が十分でなく、2024年はテスト販売と位置付け、製品数や生産数を絞ってB2C、及びB2Bで発売することに。製品ラインアップは、氷撃フリーズテックにおける人気商品の5つとした。

 その結果、6月下旬に発売した通信販売分は1週間ほどで完売。リアル店舗での販売は7月初旬から順次始まっているが、店舗数や在庫数が限られているため、すぐに完売すると予測しているとのこと。B2Bでも野外で働く従業員を多く抱える企業から引き合いが強いそうだ。

 5つの製品のうち、通信販売で最も速く完売したのは「冷感シャツ長袖クルーネック」(8580円)で、次に「冷感半袖ポロシャツ」(1万780円)だった。

 「これまで氷撃フリーズテックを支持してくれていた層と同様に、野外で働く人、スポーツをする人、アウトドアを好む人が購入されている印象で、年齢は40代を中心に、その前後の方が多いですね」

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