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北野武も愛用する高級時計 「ジェイコブ」創業者が明かす日本戦略

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年8月10日 15時14分

北野武も愛用する高級時計 「ジェイコブ」創業者が明かす日本戦略

ジェイコブ・アラボ会長(左)と、映画監督の北野武

 富裕層を魅了するハイブランドの中で、ひときわ高価なのが腕時計だ。高級時計は宝飾と組み合わせて販売することが多いため、その価格帯は数十万円から時には数十億円と、実に1万倍以上の開きがある。

 その高級時計の市場で、創業者がたった1代で、自社をハイブランドまで成長させた企業がある。1986年に米ニューヨークで創業した「ジェイコブ&コー」だ。同社は旧ソ連、ウズベキスタン出身のジェイコブ・アラボ氏によって設立。移民が1代で、まさに「アメリカンドリーム」をつかみ取った形になる。

 創業から15年間は宝飾ブランドとして展開。歌手のマドンナやビヨンセ、サッカー選手のデビッド・ベッカムをはじめ、世界中のセレブリティーを顧客にしていった。カスタム性が高く、独創的でファッション性のある宝飾デザインが話題を呼んだ。2002年、時計事業に参入すると、既存顧客のセレブにも大ヒット。またたく間に高級腕時計としての地位を確立した。

 日本でも映画監督の北野武が、仏の高級自動車メーカー・ブガッティとコラボしたBUGATTI CHIRON TOURBILLON Titanium & White Ceramic Coating(ブガッティ シロン トゥールビヨン チタン&ホワイトセラミックコーティング)などを愛用している。北野武はジェイコブ&コーの時計の魅力を「今までにないデザインや発想から時計ができていて非常に面白い」と話す。

 「ただの時計というより芸術だよね。ワクワクする。時計の中に一つの世界、物語を作っているというのかな。機能や技術力がすごいだけじゃなく、遊んでいるんだよね。(特にブガッティの時計は)車が大好きだし、暇さえあれば、エンジンのアニメーションを見て遊んでいるから。着け心地も見た目より良い。発想がすごいよ」(北野武)

 現在ジェイコブ&コーが注力するのが日本市場の開拓だ。6月末には、日本の旗艦店「ジェイコブ」銀座店をリニューアルオープン。売り場面積を従来の約2倍の200平方メートルに拡大し、国内に加えてインバウンドで訪れた世界の富裕層に訴求する狙いだ。福岡県にも出店する計画を進めている。

 ジェイコブ&コーは日本市場をどのようにみているのか。セレブを魅了し続ける時計作りに対するこだわりは何か。前編【北野武が愛用する高級時計メーカー「ジェイコブ」 なぜ1代でブランド化できたのか】に引き続き、創業者のジェイコブ・アラボ会長に聞いた。

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