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やっぱりUFOっているの? 月刊『ムー』が“ムー民”の好奇心をつかんでいるワケ

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年7月30日 6時0分

 紙からWebへという時代の流れを受けて発行部数は縮小しているが、「ムー民」と称される固定ファンを持ち、オカルト専門誌としての確固たる地位を築いている。40~50代の男性が主な読者層だが、女性や若年層などにも支持されているという。

●動画との親和性が高く、SNSも好調

 ムーの人気を幅広い世代に押し広げている施策の一つが、Web上での展開だ。『webムー』で関連記事を配信しているほか、「X」「TikTok」「YouTube」でもこまめに情報発信をしている。現在、Xは約12万人、TikTokは9万人弱のフォロワーを、YouTubeは約6万人の登録者を持つ。

 Webは雑誌とは別の担当者が運営しており、担当者はSNSの方針を以下のように話した。

 「webムーの新規記事やコラボ企画の情報拡散をメインに、時事ネタ、トレンドに対応する過去記事を流すことも多いです。不思議な事件、宇宙開発や最新科学などの話題に対して『ムーはどうリアクションするのか?』『ムーは意外と陰謀論をあおらない』と思ってもらえるような、世間へのリアクション芸を意識しています」(Web担当者)

 SNSでムーが多くのフォロワーを獲得できている理由を三上氏に尋ねると、まず「都市伝説という言葉の浸透」を挙げた。

 「1990年代までは、都市伝説というと口裂け女やトイレの花子さんなど、どこにでも当てはまるうわさ話にしか過ぎませんでした。ところが、メディアの影響などもあって陰謀論など謎めいているものもまとめて『都市伝説』と呼ぶ風潮に変わっていきました。ある種のコンセンサスができあがったことにより、マニアだけが注目していた世界が都市伝説という言葉によって一般化したのかなと」(三上氏)

 ムーが扱う世界は、SNSとの親和性が高い利点もある。

 「学校の怪談やうわさ話などは、TikTokやYouTubeをよく見ている小学生~20代のα世代、Z世代が好むテーマなんですよね。その多くはストーリー性があって、この要素も動画との親和性が高い。どうしても先が気になって、倍速にしたとしても結論を見たくなるんだと思います」(三上氏)

●「怪しい」専門誌としてのブランド活用が拡大

 独特の世界観を築いてきたムーは、近年「ブランド活用」の事業も盛んになっている。ムーを読んだことがない人にも、オカルト専門誌であることは広く知られている。そうしたイメージの共有があるため、各社からコラボの提案が多く舞い込むのだという。

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