タイパ重視のショッピングセンター「そよら」 イオンが続々出店を重ねている納得の背景
ITmedia ビジネスオンライン / 2024年7月31日 15時40分
そよらの周囲には成田郵便局、成田市中央公民館、成田市立図書館、赤坂消防署、成田市保健福祉館といった公共機関が集まる。公民館と図書館は再開発が計画されている。一帯はスーパーの激戦地でもある。徒歩圏に「カスミ」「ヤオコー」があって、特にヤオコーはそよらの核となるイオンスタイルとして気が抜けない強敵だ。
前出の宇治支社長は「近隣住民を対象にソフトオープンしていたが、ボンベルタ時代に主力だった50~60代に加えて、30~40代のファミリー層が多く訪れたのは狙い通り」と、顧客の若返りが顕著に見られる点に期待を寄せている。
●イオンが林立も、住み分けは可能と認識
そよらから4キロほどの場所に「イオンモール成田」もある。こちらはシネコンなどが入居し、周辺の道路は土日、祝日には交通渋滞が絶えない。成田空港から一番近い大型SCであることから、インバウンドの顧客も多い。こちらは月に数回利用する「お出かけスポット」で、そよらはあくまでニュータウン住民にとって一番便利な、日常的な都市生活拠点を目指している。
また、成田市内には、もう1カ所、京成成田駅やJR成田駅の西側に「イオンタウン成田富里」という日常使いの店があるが、そよらとは商圏が異なるという認識を持っており、住み分けは問題ないと考えているようだ。
●食品販売では鮮度を重視
そよら成田ニュータウンの内容を、具体的に見てみよう。イオンリテールによれば、そよらのコンセプトは、「通う 集う つながる場をキーワードに、都市生活に必要なモノがそろい、日々の暮らしをもっと楽しく便利にする毎日のように自然と通う生活拠点」。そして「お子さまを連れて一番快適に過ごせる身近な施設」を目指し、「時間消費」と「タイパ(タイムパフォーマンス)」の価値を提供する、としている。
時間消費では、カフェやレストランのような飲食店、習い事や美容室などのメンテナンス系サービス、そしてイベントを充実させ、日々の生活に充実感を与える。タイパ面では、利用頻度の高いアイテムに絞った店ぞろえにより、食品や日用品など、日常の買い回り品について、短時間で買いそろえられるコンパクトさを提供する狙いがある。
そよらでは、直営売場と専門店を10機能に分け、各地域のニーズに応じて組み合わせて展開している。
(1)スーパーマーケット
(2)生活サポート(EC、ネットスーパー、デリバリー)
(3)ファーマシー
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