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初期投資に数百万円……元外資系マーケターがD2C起業で分かった“落とし穴”

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年8月28日 7時40分

初期投資に数百万円……元外資系マーケターがD2C起業で分かった“落とし穴”

 この10年、小売店などの中間業者を挟まず、SNSや自社ECを通じて製品を顧客に販売するビジネスモデル(Direct To Consumer、略してD2C)が活性化し、多数のブランドが乱立した。

 これまで2回に渡って、このD2Cのビジネスモデルが、薬事法やステマ規制、そして解約率向上などを背景に市場が厳しくなり、冬の時代を迎えていることをお伝えした。

<D2Cはオワコンなのか 多くのブランドが淘汰された背景に“闇深い”事情><“勝ち手法”だった「インフルエンサーマーケ」 急激に失速した2つの要因>

 実際のD2Cビジネスのリアルを伝える記事は少ない。マーケティングは理論よりもやはり実践の中で学ぶことが多い。私自身、マーケティングのキャリアの中で一番重要視しているのが、現場感であり、リアリティーだ。

 筆者はこのD2Cビジネスを学ぶため、自費で1年前にD2Cブランドを立ち上げ、身を削りながらその難しさを体感してきた。

 このシリーズでは数回に分けて、なかなか普段のぞくことのできない、D2C事業のリアルな裏側を余すことなく、読者のみなさまにお届けする。第1回の今回は、ブランドを立ち上げてみて分かったD2Cのメリットとデメリットを、実際の投資コストを公開しながら紹介。D2C立ち上げ初期は、注意すべき“落とし穴”がある。

●実際にやってみないと気付けない、D2C事業のメリット

 そもそもなぜ筆者がD2Cを始めたのかというと、新卒で入社したフランス系外資メーカー・日本ロレアルに入社したことにさかのぼる。ロレアルで初めて担当した製品が、欧州のトレンドである“洗わないシャンプー”「NO SHAMPOO」だった。3年間この製品を担当し、わが子のように愛していたが、私が海外へ赴任となったタイミングで惜しくも廃盤となってしまった。

 それが今でも諦めきれず、これだけ素晴らしい文化を日本で絶対に広めたいという思いから再度チャレンジすることを決意した。

 この話はチュートリアルの徳井さんともYouTubeで対談しているのでぜひ見て頂きたい。

 マーケティングに取り組む際の私の信条は、“とにかくやってみること”である。

 どんな知識も使えなければ意味がなく、マーケティングという仕事は突き詰めると結果を出すことが全てである。だからこそ、まだトライしたことのないD2Cという市場で、自らの資産を注ぎ込んでハイリスクを取りながら、血肉となる学びを得る挑戦を選んだ。

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