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「パパは全然面倒みてくれない」「ママがいい」は何が悪かった? しまむらの“残念”すぎる対応を見過ごせないワケ

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年8月19日 6時15分

 今回は、バースデイが加賀美氏とコラボした商品が販売中止になった件について考えてみたい。

●公式のSNSから情報を削除

 しまむらが7月30日、バースデイの公式Xで発表した「販売中止のお詫び」と題した謝罪文は次の通りだ。

 「この度、弊社で発売いたしました『加賀美健』さんとのコラボ商品の一部商品につきまして、ご不快な思いをさせてしまう表現がありましたこと、深くお詫び申し上げます。皆様から頂いたご意見を検討した結果、商品の販売を中止させて頂くことに致しました。今後この様なことがないように、お客様の視点に立った商品企画を行ってまいりますので何卒よろしくお願い申し上げます」

 同様の文章は、公式Instagramにも掲載されている。

 しかし、筆者が確認した範囲では、バースデイやしまむらグループの公式Webサイトには何も記されていなかった。

 公式Xなどで発信されていたはずの対象商品の情報は、消去されている。炎上後も販売していると誤解されても困るといった事情もあるのだろうが、「何が本当に問題だったのか」を後から検証できにくくなってしまっている。

 要は「IRに影響するようなものが記録として残らないように事態を収拾したい」「臭いものにはふたをして、この話題について皆が飽きて触れなくなるまで耐え抜こう」という姿勢だと見受けられた。

 筆者は、東京・多摩地区のとあるバースデイ店舗に行ってみた。広い店内の1坪ほどの一角に加賀美氏とのコラボコーナーがつくってあった。そこでは、いくつかの商品が何事もなかったかのように陳列されていた。

 販売中止になったのは、問題とされた一部の商品だけらしい。加賀美ファンは喜んで良いだろう。ただし、今後もコラボ商品が追加生産されたり、新しく商品化されたりするかは不明だ。

 主にベビーカーを引いた女性または夫婦の利用客は、特に興味がなければコラボコーナーの前を通り過ぎるだけで、自分が買いたい商品を見つけることに意識を集中させていた。

 別の店に行ってみた。そこでは、加賀美コーナーこそなかったが、靴下や帽子が単品で販売されていた。

 筆者は、店員に「加賀美さんの商品、売っているのですね」と聞いてみた。すると、かかわりたくないのか、怪しまれたのか、「そうなんですよ」と言ったまま黙ってしまった。

 XなどのSNSでは、店頭の状況についての書き込みがほとんど見られない。コラボ商品を非難している人たちの多くは、ファンでないのだろう。本当のバースデイのファン、加賀美ファンなら、心配になって、現在もコラボ商品が販売しているのか、現場をまず確認するはずだからだ。

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