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「パパは全然面倒みてくれない」「ママがいい」は何が悪かった? しまむらの“残念”すぎる対応を見過ごせないワケ

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年8月19日 6時15分

●販売が続く加賀美コラボ商品

 バースデイで筆者が見かけた加賀美コラボ商品は、ベビーロンパス、ソックス、ヘアターバン(ヘアバンド)、ロールキャップ(帽子)、スタイ・よだれかけだ(8月8日時点。他店で別の商品が売られている可能性もある)。

 デザインされた文言は、ベビーロンパスが、「うちの子 イケてる」「静かなときは 何かやってます」「ギャン泣き中」「なくのがしごと」「オムツ パンパンです」「てべり」「すぱぺぴー」など。

 ソックスは「イヤイヤ期です」「これ着たくない」「うちの子一番」「うちの子最高」「ヘリぽくたー」「だなな」など。

 ヘアターバンは「ママいつもかわいいよ」「うちの子 イケてる」など。

 ロール帽子では、「ママいつもかわいいよ」「ワンツースリーフォー」「うちの子 イケてる」など。

 他にも、Tシャツ、ハーフパンツ、枕などの商品があったはずだが、在庫を切らしていた模様だ。

 「てべり」はテレビ、「すぱぺぴー」はスパゲティー、「ヘリぽくたー」はヘリコプター、だななは「バナナ」をそれぞれ加賀美氏流に表現したものだ(いわゆる「赤ちゃん言葉」)。

 それぞれテレビ、スパゲティー、ヘリコプター、バナナの簡略化されたヘタうま系のイラスト風デザインが施してある。これらはかわいらしく見える、いかにも幼児向けの商品だ。

 この文脈で考えると、「ママがいい」などの問題とされた文言も、子どもが感じる本音を表出したいわゆるジョークととらえられる。「面白い」「何の問題もない」と感じる人が多くいるのも、至極当然と思われた。

 加賀美コラボはこれまで何度か発売されているが、これらのデザインは問題ないということで、販売を継続しているのだろう。

●何が問題だったのか

 「ママがいい」などといった父親をおとしめる文言は、確かにそれだけ取り出して見るとギョッとする人もいるだろう。また、「ママがいい」とプリントされた服を着た子どもを保育園に預けたら、バカにされたのかと不快に思う保育士もいるかもしれない。

 しかし、人を卑しめたかどうかは見解が分かれるだろう。こういった文言は法律に違反しているわけでなく、誰かが不快な思いをするという気分の問題だ。道徳や倫理の観点からも、非難されるべきものかどうか微妙なラインではないだろうか。

 「常識的に考えて売るのがおかしい」という主張もあるが、価値観は多様化していて、男性が子育てに参加するのが常識と考える人もいれば、女性が担当するのが常識と考える人もいる。

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