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700万人が訪れた「びっくりドンキー」系列の“エコ”な観光施設 「いいこと」アピールしない哲学

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年8月23日 8時0分

700万人が訪れた「びっくりドンキー」系列の“エコ”な観光施設 「いいこと」アピールしない哲学

700万人が訪れた「びっくりドンキー」系列の“エコ”な観光施設

 「びっくりドンキー」の運営元であるアレフ(札幌市)が、北海道恵庭市で“エコ”な観光施設を運営していることをご存じだろうか。

 エコロジーテーマガーデン「えこりん村」は、敷地総面積150ヘクタールの広大な敷地で最大1000頭の羊が放牧されているほか、季節の花々を楽しめる30のガーデンが広がっている。施設内ではバイオガス発電や廃油ヒーター、地中熱ヒートポンプを活用し、資源循環に配慮した施設運営をしている。

 びっくりドンキーといえば、特徴的な店舗デザインや制服のイメージが強いが、えこりん村を見渡してもあまり“びっくりドンキー感”はないように感じる。

 アレフはなぜ、エコな観光施設を運営しているのだろう。恵庭事業部 事業部長の青木信二さんと、SDGs推進部の葛西渚さんに話を聞いた。

●えこりん村ってどんな施設?

 えこりん村は、アレフが取り組んできた食・農・環境・文化の取り組みについて、体験を通じて学べる施設だ。2006年6月にオープンして以降、約700万人が来場した。

 東側のエリアには、アレフの環境配慮の取り組みなどを体験を交えて伝えるパネル展示や土産コーナーを展開するウェルカムセンター、世界一大きなトマトの木として世界記録に認定された水耕栽培のトマトを育てている「とまとの森」などがある。

 西側のエリアには、「銀河庭園」と呼ばれる10ヘクタールの庭園が広がる。銀河庭園内には、食べるためのバラを育てるバラ畑や、手作業の田植え体験ができる「ふゆみずたんぼ」がある。広大な牧場では、羊のほかにもアルパカやリャマ、ミニチュアホースなどの動物が暮らしており、牧羊犬ショーも開催している。

●資源循環の取り組みも多数 アレフはリサイクル率「95%超」

 同施設では資源循環を意識した取り組みも多く実施している。ウェルカムセンターでは冬の期間、使用済み油などを燃料に廃油ヒーターを稼働させ、施設内の暖房に活用している。廃油は施設周辺のびっくりドンキー店舗のほか、恵庭市内の小学校と連携して回収。小学校に対しては、100リットル回収するごとに500円分の図書カードを送り、環境に関する書籍などを購入する費用に充ててもらうそうだ。

 「恵庭市の小学校では、子どもたちがペットボトルに廃油を詰めて持ってきてくれます。恵庭市で育った子どもたちは、もしかしたら廃油は捨てるものじゃないと思っているかもしれませんね」(青木さん)

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