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NewDaysの「スゴおに」350万食を突破 3年経っても売れている理由

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年8月26日 12時18分

 「1個で多くの種類の具材が食べられ、カロリーは通常のおにぎり約2個分です。そう考えると300円代でもコスパがいいのかなと。近年は原材料高騰により200円近いおにぎりが増えているので、以前よりお得感は増しているかもしれません」

 通常のおにぎりは朝に最も売れるが、スゴおには昼も夜も同じぐらい売れるのだという。メインの購買層は男性だが、女性が購入するケースも案外多いとか。価格と満足感のバランスの良さが、さまざまな層に売れ続けている理由の一つだと宮野氏は考えているそうだ。

 「以前に発売していたボリューム感と価格を抑えた『至福のスゴおに』シリーズは、女性には多く購入していただけたのですが、全体的には販売数が限られていました。やはりスゴおにには、手頃な価格よりも”ボリューム感”が求められているのだろうと」

 そこからはボリューム感を重視した商品開発を継続している。かき揚げや里芋を丸ごと入れるなど食べづらい側面はあるが、その規格外のボリュームを特徴として、訴求を続けているそうだ。

●近年の「おにぎり」の課題は?

 最後に、近年のおにぎり人気の傾向を尋ねると、「2極化の傾向がある」と宮野氏。

 「スゴおにのように食べごたえなどコスパを重視する方と、価格が高くても具材のクオリティーやおいしさを優先する方とで、2極化しているように捉えています。ニューデイズは市中のコンビニよりおにぎりの種類が多いと思うのですが、ボリューム系と高級路線のどちらも注力していますね」

 スゴおにのようなヒット商品が出ている一方、おにぎりの売り上げを伸ばすには課題がある。昨今の原材料高騰によって、値上げを余儀なくされている。これは、市中のコンビニ各社も同様だろう。

 「今までと同じ商品を作ると売価が上がってしまうので、非常に苦戦しています。頻繁な値上げにならないよう期間を検討しながら、必要に応じて値上げをしています。または、なるべく現状の規格のままで価格を維持できるよう努めています」

 おにぎりの価格がじわじわと値上がりするなか、セブン-イレブン・ジャパンでは、138円に値下げした「手巻おにぎり しゃけ」(従来品より51円値下げ)と「手巻おにぎり ツナマヨネーズ」(同13円値下げ)をこの7月に発売。ツナマヨは、これまで100%マグロだった原料の一部にカツオを使用することで、製法、開発へのこだわりはそのままにコストダウンを実現したという。

 スゴおにがさらに売り上げを伸ばしていくには、「より斬新なアイデア」と「おいしさ」に加えて、「コスパの良さ」も維持していく必要がありそうだ。

(小林香織)

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