「若者のディズニー離れは“料金が高い”から」説は、本当か
ITmedia ビジネスオンライン / 2024年9月18日 7時40分
0~9歳も2020年10月は965万5000人だったものが、2023年10月は892万5000人という感じでやはり73万人も減っている。これは熊本市の人口と同じだ。
さて、ここまで言えば筆者が何を言わんとしているのかお分かりだろう。ディズニー来園者の中で18~39歳と4~11歳の比率が下がってきているのは、チケットが高いとかなんだという話以前に、この年代がわずか3年で70万人以上減っているからだ。
もちろん、日本の人口減少は全世代に及んでいる。しかし、その中でも特にこの世代がディズニー来園者率に影響を及ぼすのは、「もともと40歳以上に比べて圧倒的に数が少ない」ということがある。
総務省統計局の「わが国の人口ピラミッド(2023年10月1日現在)」を見ると、人口が多いのは74~76歳の第一次ベビーブームと、49~52歳の第二次ベビーブームである。
この2つをピークに、若くなればなるほど日本人は減っている。20~30歳のあたりで少し減少はゆるやかになるが、18歳あたりからまたガクンと減って、もはやベビーブーマー世代の半分ほどの水準まで落ち込んでいる。この減少傾向は年を追うごとに深刻になっている。
●「若者のディズニー離れ」と言われる大きな要因
さて、そこで想像していただきたい。このように急速に若者や子どもが減少している国で、18~39歳のディズニー来園比率はどうなっていくだろうか。
3年前に50%だったものが、2024年も同じく50%をキープできるだろうか。この3年間、世代の人口が77万人減っていてもその影響は全く受けないのだろうか。
冷静に考えれば、そんな話があるわけがない。
18~39歳や4~11歳はもともと数が少ないところで減少が進むわけなので、年を追うごとに来園比率は下がっていくはずだ。
その代わり、人口のボリュームがある40歳以上の比率が上がっていくだろう。かつて「50%」を支えていた30代のディズニーリピーターが年齢を重ねて「40歳以上」というカテゴリーにどんどん加わっていくからだ。
10代や20代にも熱心なディズニーリピーターがいるだろうが、この世代は30代や40代以降と比べたら圧倒的に人口が少ない。相対的に、どうしてもこの世代の来園比率がかつてよりも下がってしまうのだ。
これが「若者のディズニー離れ」と言われている現象の大きな要因ではないか、と個人的には思っている。
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