ナイキ「オワコン化」の足音 株価急落、新興シューズメーカーが影
ITmedia ビジネスオンライン / 2024年10月16日 8時15分
オンは2010年にスイスで創業した比較的新しいブランドで、米国に株式を上場させている。最大の特徴は特許取得済みの「CloudTec」技術だ。この技術は、ランニング中に着地時の衝撃を吸収し、蹴り出しの際に効率的なエネルギーリターンを提供することを目的としているという。
これにより、ランナーに快適さと推進力を与えるという点が支持されている。また、シンプルでミニマリスティックなデザインも欧州や北米の都市部で人気を博しているという。
ホカはフランスのトレイルランニングシューズブランドとしてスタートし、その後アメリカで業績を拡大させた。ホカの最大の特徴は、厚底ソールとクッション性の高さだ。一般的にランニングシューズは軽さを重視する傾向にあるが、ホカはそれに反して、非常に厚みのあるソールを採用することで、長距離ランニングでも快適な走行を実現している。
そのユニークなデザインがファッション性も兼ね備えており、ランナーだけでなく、日常使用するユーザーも増加しているという。
ナイキとこれらの新興ブランドの違いは「選択と集中」だろう。ナイキは信頼性のあるブランドと広範なマーケティング力でシューズ全般を網羅する巨大ブランドだ。
そうである一方で、オンやホカのような後発メーカーは特定のニッチ市場に特化し、そこから裾野を広げる形で展開している。オンは軽量かつ革新的なランニングシューズ技術で、ホカはクッション性とサポート力が際立っている。
●ユニクロの不遇期と似ている?
筆者はナイキの苦境について、ユニクロの不遇期と似ていると感じた。ユニクロは、2000年代に「ユニバレ・ユニ被り問題」(自分の服がユニクロとバレたり、他人と同じユニクロの服を着たりして恥ずかしいという問題)により、ブランドイメージを損なったことがある。
しかしユニクロは以下の戦略でブランドを再構築し、復活を果たしたわけだが、これらをナイキに当てはめることで、同様の成果を上げる可能性があるのではないか。
まず、ユニクロは有名デザイナーやブランドとのコラボレーションによって差別化をはかり、ユニクロのベーシックでありふれたイメージを刷新し、ファッション感度の高い消費者層をひきつけることに成功した。
ナイキもすでに数々のコラボレーションを展開しているが、今後さらに新興デザイナーや特定のニッチ市場にフォーカスすることで、限定感や特別感を強化できる可能性がある。
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