「テレワーク可能なのに、あえて出社」 この判断は、経営者の怠慢なのか?
ITmedia ビジネスオンライン / 2024年11月12日 8時0分
●テレワークと出社のメリット、両取りしたい会社はどうすべきか
とはいえ、いくら本人がやる気に満ちあふれていても、物理的に出社や残業が困難な人は存在する。そういった人たちにとってテレワークはまさに福音であるから、「原則出社が正解」というわけでも、「テレワークが絶対正義」というわけでもない。
「テレワーク“も”可能な環境が整備されている」「出社もテレワークも平等に選択できる」といった具合に、「社会情勢や働く人の価値観に合わせた多様な働き方ができること」こそが、本当の多様性といえるのではなかろうか。
昨今、取り入れる企業が増えている手段が「ハイブリッドワーク」だ。従業員が週に数日出社し、残りの日はリモートで働くこの形式は、テレワークのメリットを享受しつつ、コミュニケーションやチーム連携確保が期待できる方法である。
例えば、リコーは2020年にテレワークを標準化。職種や仕事内容に応じて社員が自律的に働く場所を選択し、テレワークと出社を組み合わせ、効果的に対面・非対面を使い分けて業務を行うハイブリッドな働き方を促進している。
所属部門が認めた場合は転勤や単身赴任の解消、旅行先や帰省先で一時的な業務を行うワ―ケーションも可能とした制度改定に加え、バーチャルオフィスの導入や業務のデジタル化によるコストダウンを顕在化させた点などが評価され、2022年には「テレワーク先駆者百選 総務大臣賞」を受賞している。
したがって、経営者が「怠慢」と指摘されるとすれば、「テレワークか出社か」という単純な二者択一に陥ってしまい、「本来会社として必要な意思決定であっても、求職者や従業員に遠慮しすぎて決断できない状態」に対してではなかろうか。テレワークと出社のバランスを取り、個々の状況に最適な働き方を導入することが、これからのビジネス成功に不可欠な要素となるだろう。
(新田龍、働き方改革総合研究所株式会社 代表取締役)
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
会社員が考える“テレワークのデメリット” 「会話不足」「公私の切り替えが曖昧」を超えた1位は?
ITmedia ビジネスオンライン / 2024年11月22日 7時0分
-
出社していても、仕事が進めづらい。原因は「出社なのにリモートワーク状態」であることと判明
PR TIMES / 2024年11月13日 15時45分
-
11月ロイター企業調査:「出社」望むが8割、社員の働き方 人材採用にはマイナス
ロイター / 2024年11月7日 10時2分
-
約6割が仕事をする上で働く場所の環境を重視!ソーシャルインテリア、オフィスと働き方に関する意識調査
ITライフハック / 2024年11月1日 11時0分
-
パーソルホールディングス、令和6年度 厚生労働省「輝くテレワーク賞」にて特別奨励賞を初受賞
PR TIMES / 2024年10月31日 17時15分
ランキング
-
1クリスマスケーキに異変…『卵』の価格高騰止まらず 夏の猛暑の影響で今後は鳥インフルエンザによる卵不足の恐れも
東海テレビ / 2024年11月21日 21時22分
-
2業績悪化の日産、アメリカでの希望退職に1000人が応募か…世界で9000人削減方針
読売新聞 / 2024年11月21日 22時2分
-
3NY株続伸、461ドル高=トランプ氏の政策期待で
時事通信 / 2024年11月22日 7時23分
-
4北欧電池企業が破産法申請 EV販売鈍化、経営圧迫
共同通信 / 2024年11月22日 7時24分
-
5さすがに価格が安すぎた? 『ニトリ』外食事業をわずか3年8カ月で撤退の原因を担当者に直撃「さまざまな取り組みを実施しましたが…」
集英社オンライン / 2024年11月21日 16時49分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください