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“スタバがある銀行”の集客力はやはりすごかった 渋谷に現れた「緑の店舗」

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年10月25日 8時10分

 有人の窓口は平日午後4時までだが、カフェやコワーキングスペースは土日祝日も含めて朝から夜まで営業する。利便性を提供することで顧客数を拡大し、銀行の価値向上につなげていきたいという。

 「支店数を減らすのではなく、新たな形態の店舗への切り替えを進めているのは、対面で相談したいニーズが確実にあるためです。特に、目に見えない金融商品はネット上で比較しても分かりづらいですし、有人のサービスを受けたい方がいるはずです。また、カードが使えなくなったなどの困りごとがあった際も、直接教えてほしいニーズがあると考えます」

●1階に銀行とスタバ、2階にシェアラウンジ

 オリーブ ラウンジはCCC社と共同開発した店舗で、銀行にスタバとシェアラウンジを併設している。三井住友銀行と三井住友カードの総合金融サービス「オリーブ」の会員を拡大したい狙いがあり、スタバやシェアラウンジの利用料金をオリーブのスマホタッチ決済をで支払うと、利用金額の10%相当のVポイントが還元されるなどの特典がある。

 2024年5月にオープンした渋谷店は西武渋谷店B館にあり、1階にスタバと銀行窓口・ATM、2階にシェアラウンジがそれぞれ入る。地下1階には、三井住友銀行が使用していた貸金庫をリノベーションした個室などがあり、オリーブ会員に開放している。

 渋谷店はフラッグシップ店の位置付けで、オリーブの認知を高める目的で膨大な人流が見込まれるエリアに出店したという。1階のスタバは約110席、2階のシェアラウンジは125席を設ける。

 10月7日にオープンした2号店目の下高井戸店は、下高井戸駅からすぐの場所に位置し、1階に銀行ATMとスタバ、2階に銀行窓口とシェアラウンジが入る。1階のスタバは104席、2階のシェアラウンジは63席を設ける。

 同店は郊外型店舗の位置付けで、街のシンボルになるような店舗を目指す。近隣住民や下高井戸に通学する学生の来客を見込んでおり、何度もリピートするような使い方を想定しているという。

 設計コンセプトは「下高井戸の森」で、外壁にたくさんの植物が使われ、緑が店内にゆるやかにつながっていくような空間をイメージしている。オリーブの実や葉っぱを彷彿(ほうふつ)とさせるアロマの香りも用意した。2階は開放的な窓から地域の景色が眺められるなど、下高井戸のまちに溶け込むような工夫も見られる。

●渋谷店では約3.5倍の集客、顧客も順調に獲得

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