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モスとミスドのコラボ店は、なぜ“ポツンと1店舗”だったのか

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年10月27日 6時10分

モスとミスドのコラボ店は、なぜ“ポツンと1店舗”だったのか

モスとミスドのコラボ店がオープン

 『ポツンと一軒家』(朝日放送)というテレビ番組がある。衛星写真を手がかりに地方の一軒家を探すというバラエティ番組だが、飲食チェーンでも「なぜここにしかないの?」といった店がある。イオンモール広島府中店(広島県府中町)の1階にある「MOSDO!」(モスド)だ。

 モスドとは、モスバーガーとミスタードーナツのコラボ店のこと。モスフードサービスとダスキンが業務提携を結び、2010年に誕生したのが広島の店舗である。メニューはモスのハンバーガーやサイドメニュー、ミスドのドーナツなどを提供。大手外食チェーンがタッグを組んだので、周囲が期待したのは「今後のこと」である。

 「モスド」という新業態の店をどんどん増やしていくために、1号店は「実験店」という位置付けだったわけだが、その後はどうなったのか。「ポツンと1店舗なんでしょ。そもそも『モスド』なんて行ったこともなければ、聞いたこともないし」などと感じられたかもしれないが、そう思われても仕方がない“過去”があったのだ。

 モスとミスドが一緒になり、担当者たちがあることを決めた。「モスのハンバーガーを販売しない。ミスドのドーナツも販売しない」である。

 この決定を受けて、1号店とは全く違った店をオープンする。2011年には京都市に、翌2012年には東京の恵比寿に、それぞれ「ハンバーガーとドーナツ」を扱わない店をオープンした。当時のメニュー表を見ると、サンドイッチやホットケーキなどが並んでいる。

 しかし、店名は「モスド」である。同じ看板を掲げているのにメニューが全く違うとなれば、お客は混乱するのではないか。いや、それでも売り上げがよければ歴史は変わっていたかもしれないが、結果は「撤退」である。

 やはり、お客はモスのハンバーガー、ミスドのドーナツを求めているのではないか。そのように考えて、再び原点に戻る。2015年、関西国際空港に出店。モスとミスドの主力商品を販売したところ、「売り上げはまずまずだった」(関係者)とのこと。ただ、想定外のことが起きてしまう。

 コロナの感染拡大である。関空店は国際線ターミナルに構えていたので、売り上げは激減。その後、施設のリニューアルも重なって、こちらも「撤退」することになったのだ。

●「2つ」の疑問

 関空店が閉店したのは、2020年9月のこと。その後、広島店のみで運営を続けてきたわけだが、9年ぶりに「モスド」の店が誕生したのだ。

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