スタバの国内初「子連れ店」、真の狙いはファミリー客の獲得にあらず? 店舗増がゆえの悩みとは
ITmedia ビジネスオンライン / 2024年10月28日 6時15分
スタバの新店舗、どんな狙いが?
スターバックス コーヒー ジャパンが、埼玉県越谷市の大型商業施設「イオンレイクタウン」内にある複数店舗のうち1店舗を、子連れでも楽しめるファミリー型店舗に改装しました。キッズ向けメニューも取り入れるなど新しい取り組みを開始しています。
新たな店舗の狙いについて、消費トレンドを追いかけ、小売り・サービス業のコンサルティングを30年以上にわたり続けているムガマエ代表の岩崎剛幸が分析していきます。
●圧倒的な大きさ 歩くだけで時間がつぶせる「レイクタウン」
9月にリニューアルした「スターバックス コーヒー 越谷イオンレイクタウン mori 3階店」。早速筆者も現地に行ってきました。なお、本記事では以降、同店を「子連れスタバ」とします。
子連れスタバが営業しているイオンレイクタウンは、言わずと知れた日本で最大規模の商業施設です。日本ショッピングセンター協会が公表している「SC白書2023」によると、イオンレイクタウンの店舗面積は16万平方メートル。2位のイオンモール幕張新都心(千葉市)が12.8万平方メートル、3位のJRセントラルタワーズ/JRゲートタワー(名古屋市)の12.7万平方メートルを大きく引き離してダントツの商業施設といえるでしょう。
さらに、上記の数字にはアウトレット棟は含まれていません。3月に増床したアウトレットモールを含めると、総賃借面積は18万3000平方メートル、総店舗数710店舗、駐車台数9500台と日本でダントツのショッピングセンターで、端から端まで歩くだけで30分程度はかかるほどです。
イオンレイクタウンのコンセプトは「シゼンに心地いい、ワタシに心地いい」というもので、施設としては「Life Time Park」を掲げ、来訪者の1日に寄り添う施設を目指しています。
施設全体は「kaze」「mori」「アウトレット」と大きく3つに分かれています。kazeは越谷レイクタウン駅からもっとも近いゾーンです。トレンドに敏感なファッションブランドなどが集まっています。他のゾーンと比較して、ビジネスパーソンや学生などが多く集まっている印象を受けました。moriはkazeの奥に位置し、衣食住をトータルに扱い、子連れのファミリー層が多く集まるゾーンです。
アウトレットは国内外のブランドのアウトレットゾーン。レイクタウンのオープン後につくられ、今春には増床、160店舗の本格的なアウトレットモールになりました。レイクタウンの商圏拡大に貢献しているゾーンです。
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