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「G-SHOCK Tシャツ」3時間で完売 カシオ、”色落ちにタフな服”開発しました

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年11月6日 6時10分

「G-SHOCK Tシャツ」3時間で完売 カシオ、”色落ちにタフな服”開発しました

G-SHOCKの世界観を踏襲した黒Tシャツ

 どんな衣類であっても、ずっと使用していると“寿命”がくるものである。例えば、Tシャツ。長く使っていると、首回りがヨレたり、黄ばみが取れなくなったり、穴が開いてしまったり。

 着れば着るほど、劣化のスピードが速くなるわけだが、“色褪(あ)せに強い”黒のTシャツが登場した。商品名は「GXFAB」。耳にしたことも目にしたこともない人が多いと思うので「ん? どこの会社がつくっているの?」と思われたかもしれないが、カシオ計算機(東京都渋谷区)である。

 カシオといえば、電子ピアノ、電卓、時計などを想像する人が多いかもしれないが、今回のTシャツは「G-SHOCK」のスピンアウト商品になる。同社のECサイトで販売したところ、大々的にPRしていないにもかかわらず、3時間で完売したのだ(ロングTシャツはその数時間後に完売)。

 この商品を開発するにあたって、4年前にプロジェクトチームを結成した。このとき、決まっていたのは「G-SHOCKの開発思想を受け継いだモノをつくる」ことだけ。具体的にどんな商品をつくるのかは決まっていなかったので、ふわっとしたカタチでスタートした。

 ところで、G-SHOCKの開発思想とは何か。商品が登場したのは、1983年のこと。当時、腕時計といえば落としてはいけないデリケートなモノだったが、開発担当者がこのようなことを考えた。「落としても壊れない丈夫な時計をつくれないか」と。

 試作機をつくって、研究開発センターの3階の窓から、何度も何度も落下させる。壊れ方などを分析することで、衝撃を和らげる素材と硬い材質のフレームを組み合わせればいいかも、といったことが分かってきた。

 その後も、あれこれ頭と手を動かすことによって、商品が完成。「タフネス」(強さや頑丈などの意味)という言葉をコンセプトに掲げ、これまで累計1億5000万個以上を販売しているのだ。

●タフネス+サステナブルの価値を提供

 G-SHOCKの関連商品を調べてみると、これまでにもさまざまな商品が登場している。帽子もあれば、マグカップもあれば、靴下もあれば、Tシャツもある。今回のTシャツと何がどう違うのかというと、先ほども紹介したように「商品に開発思想」があるかどうかである。

 これまでの商品はG-SHOCKのロゴなどをペタッと貼っただけのモノが多いが、今回のTシャツは開発思想が込められているので、商品から「強さ」や「頑丈」などが伝わってこなければいけない。こうした取り組みは、G-SHOCKが誕生してから初めてのことである。

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