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「中間管理職を減らしたい」企業の盲点 リストラで起こる、3つのリスクに備えよ

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年11月24日 8時0分

 特に中間管理職を削減し、役割を最小化することで業務プロセスの簡素化と意思決定のスピード向上を目指すとしており、実際に大規模なレイオフが行われました。こうした動きは、同社が過去に実施したリモートワーク制度の変更などの柔軟な労働環境改革とも連動しており、Metaが継続的に全社的な経営効率の改善を試みていることが分かります。

Alphabet

 2023年の話ですが、米Google(親会社:Alphabet)は全従業員の約6%に相当する約1万2000人の人員削減を発表しました(参照:CNBC「Google to lay off 12,000 people ── read the memo CEO Sundar Pichai sent to staff」)。

 この動きは、経済状況の変化や広告市場の不振、コスト削減圧力に対応するためだと言われています。この時も中間管理職を中心に削減され、組織のスリム化を図りました。管理層を減らすことで、意思決定を迅速化し、よりフラットな組織を目指す取り組みが進められました。

資生堂

 日本企業では、資生堂が今年、経営効率化と持続的な成長を目指し、国内で1500人の早期退職者を募集したことが話題になりました(参照:日本経済新聞「資生堂、国内で早期退職1500人募集 社員の1割強に相当」)。

 この募集は、国内事業を手掛ける子会社の資生堂ジャパンで45歳以上かつ勤続20年以上の社員が対象となり、年齢に応じた加算金を通常の退職金に上乗せするほか、希望者には再就職の支援サービスも提供するという条件で行われました。同社が大規模な早期退職者を募ったのは、1000人規模で募集した2005年以来の出来事です。

●中間管理職のレイオフがもたらす、3つのメリット

 中間管理職の削減は、一見、組織にとって厳しい選択のように思えるかもしれません。しかし、適切に実施されれば、組織の活性化、効率化、そして将来への成長につながるさまざまなメリットも期待できます。

 まず、コスト削減という大きなメリットがあります。中間管理職は一般的に給与が高いため、彼らのレイオフによって人件費を大幅に削減できます。

 次に、意思決定のスピードアップです。中間管理層が減ることで、情報の伝達や意思決定の階層が減り、より迅速な意思決定が可能になります。特に、変化の早い業界や市場環境ではスピーディーな意思決定が競争優位を生み出すため、重要な要素です。

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