“電動キックボード問題”が一歩前進? ソニーのブースは大人気
ITmedia ビジネスオンライン / 2024年11月15日 7時15分
次世代モビリティが続々と登場
モビリティに関する最新の技術やデザインなどを紹介する「ジャパンモビリティショー ビズウィーク 2024」(10月15~18日)を取材した。超小型モビリティの機運の高まりを感じたわけだが、その中でも印象に残った乗り物を紹介しよう。
「この3日間、お昼休憩もトイレもまったく行けてません」。笑いながら、3日間の反響ぶりを答えてくれたのは、次世代のパーソナルモビリティを開発している企業、テムザック(京都市)の説明員だった。「ロデム」と名付けられたそれは、どんな人でも移動を楽しめるスマートモビリティだ。
分かりやすく例えるなら、後方から乗り込む方式の電動車椅子だった。筆者は以前から、車椅子は足腰が弱い方、下半身がまひしている方、けがや病気の方が利用するものなのに、後方へ腰を下ろすのは不安が伴うのではないかと思っていた。
もちろん日常的に繰り返している行為であれば、慣れが解決する部分もあるのだろう。腕の力が十分にある身体障害者であれば、なんてことないのかもしれない。だが、近年高齢者が増加している状況では、車椅子の乗り降りにさえストレスを感じる人が増えているのではないだろうか。
しかしロデムなら、少しは歩ける人であれば、後方から手すりにつかまりながら前進して乗り込める。しかもシートの高さが変更できるため、床に置いた状態で後方から乗り込むだけでなく、ベッドの高さに合わせることで、座ったまま滑り込むように乗り込めるよう工夫しているのだ。
これは実に画期的で、電動車椅子を再定義したと言ってもいいほどの出来栄えに見えた。このロデム、長年にわたる開発でここまで形状や構造が進化したそうだ。これから観光地などでシェアリングサービスの実証実験に入るそうだが、普及を期待したいモビリティだ。
●快挙を成し遂げた先進技術も出展
スタートアップブースでは、自社の商品を熱っぽく語る説明員がズラリと待ち構えていた。これは、今までの自動車技術系の展示会では感じなかった熱量だ。
スタートアップはビジネスのアイデアと元気が取り柄だと言ってもいいが、3日間の開催であまりの引き合いに勢いづいているのだろう。次々と訪れる来場者に声をかけ、説明を行っていた。
ディーラー向けにオンラインの新車販売システムを提案している企業もあった。すでに導入しているところもあるらしく、人材不足や集客に悩みを抱えている販売店にとっては新しい武器となるのだろう。韓国・ヒョンデのようにネット販売から実店舗併用へと逆行しているケースもあり、クルマの販売も今後ますます多様化していきそうだ。
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