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飲みニケーションは必要か不要か? 議論で語られない管理職の“決定的な欠点”

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年11月27日 8時55分

 理不尽な暗黙ルールの具体的な中身を聞くと、最も多かった回答は「上司の言うことが正しい」(40.2%)。次いで「新人が〇〇をして当たり前」(29.5%)だった。

 令和の日本組織では「風通しの良い職場がいい」「フラット型組織を目指すべき」などいろいろ理想論が語られているが、なんのことはない。それらはあくまで表向きの話で、組織内の暗黙ルールとしては、「上には絶対服従で、下っ端はつらい仕事も進んでやるものだ」という昭和の体育会カルチャーがいまだに横行しているのだ。

 さて、そこで「上司の言うことが正しい」「新人が〇〇をして当たり前」という暗黙ルールがある組織の若手社員や平社員になったと想像していただきたい。

 業務時間中、上司に口応えもできず、新人というだけで当たり前のようにやらされる仕事をしてクタクタになったあなたは、上司に「会社が終わったら飲みに連れていってください」なんてことを口にするだろうか。多くの人はこの上司とできるだけ早く離れたい、と会社を後にするはずだ。

 酒を飲んだところで暗黙のルールがあるので、タメ口で「あのさあ、今日仕事中に説教された話、マジで納得いかないんですけど」などと口が裂けても言えるわけがない。

●冷静に考えれば「酒を飲む」だけの話

 上司の言うことは正しいのでウンウンとうなずいて聞くしかない。「それはちょっと違うんじゃないすか」などと口答えをすれば、場の空気も悪くなるし、場合によってはこっちを論破しようと上司の演説をいたずらに長くしてしまうのだ。

 しかも、「新人」「部下」なので注文やらで気を使わなくてはいけない。何も動かないと「お前、そういうところが仕事でもダメなとこだぞ」なんて怒られる。

 楽しくもないし、何か自分のキャリアで得られることもない。帰宅したらドッと疲れが出て、「あの時間ムダだったな」と後悔しかないだろう。

 もちろん、多少のメリットもある。酒に付き合えば、上司から「オレに従順なヤツ」だと目をかけられ、業務配置や人事で多少の優遇を受けられる。組織内のゴシップにも詳しくなる。

 ただ、そうなってくると、ますますこの酒席は「業務」に近い。なにも自分のサイフを痛めて、貴重なプライベートを犠牲にしてまでやらなくてはいけないことなのか。こうした疑問は当然、浮かんでくるだろう。しかも、終身雇用という制度が崩壊した今、この会社にいつまで世話になるかも分からないのだ。

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