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飲みニケーションは必要か不要か? 議論で語られない管理職の“決定的な欠点”

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年11月27日 8時55分

 しかし、ほとんどの人は「シラフのときからコミュニケーションがしっかりと取れている相手」とおいしい酒を酌み交わしたときにだけ、「飲みニケーション」がうまくいく。

 裏を返せば、ムカつく相手、話が合わない上司といくらサシで酒を飲んだところで簡単に打ち解けることはできない。「酒の力」を借りて多少は盛り上がるだろう。相手の話にとにかく合わせて、表面的に仲良くすることもできるだろう。しかし、そんなことをすれば、家に帰ったらドッと疲れが出て「なんでオレ、カネと時間をムダにしてこんなことしているの?」とむなしくなるはずだ。

 こんな「不毛な飲みニケーション」にカネと時間を投入するよりも、シラフの時に「仕事」という共通の目標に取り組む中で、しっかりとコミュニケーションを取ったほうが、相手の本音も分かるし距離も縮まる。

 かつて「企業戦士」「過労死」「24時間戦えますか」なんて言葉が氾濫したように、昭和の日本企業の成長エンジンというのは「パワハラ文化」だった側面もある。

 そういう厳しい世界に生きるサラリーマンは「酒の力」に頼ることが多かった。

 組織人として理不尽な目にあった時にできた心の傷を癒やし、同じような地獄を経験してきた仲間たちとの結束を深め、新人やよそ者に対しては「一気飲み」「オレの注いだ酒が飲めないのか」などと、仲間に加える「通過儀礼」的な役目もあった。

 要するに、日本のサラリーマンはなんでもかんでも「酒の力」に頼り過ぎてきたのである。「飲みニケーション」はそんな昭和カルチャーの最後の名残なのだ。

 チームビルディングがどうとかつまんない話は忘れて、好きな人と好きなときに、お酒を楽しむようにしていただきたい。

(窪田順生)

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