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2.5次元ブームに湧く舞台ビジネス 鈴木おさむ最後の脚本『ブルーサンタクロース』の狙い

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年12月15日 8時28分

 こうしたノウハウを、衣装やメークといった裏方のスタッフを集めて実際に形にしたのが、緑山(グリーンサンタ)役を務めたアシスタントプロデューサーの澤田拓郎氏だ。澤田氏に2.5次元のヒットの理由を聞くと「コロナ禍によってアニメを好きな層が、アニメを見尽くしたこともあると思う」と話す。

 「今期のアニメ全部見ちゃったけど、あの好きだったアニメの『舞台をやっているらしいよ』と、演劇にも目を移すことになったのではないでしょうか。コロナ禍によって演劇自体を休まざるを得なかった期間にクリエイターが企画していたものが、その後どんどん出てきた。『進撃の巨人』が米ニューヨークで公演されたり、『刀剣乱舞』が人気だったり。クリエイターたちがコロナ禍に作ってきたものが花開いたのだと思います。お客さんたちも外に出られなかった分、演劇というものを知らなかったけど見てみようかなという機運にもなってきた」(澤田氏)

 澤田氏も「演劇というスタイルそのものに変革を、という堀江さんの運動自体が素敵だと感じている」と話す。2時間も同じ席に座り、水も飲めない。そういった“呪縛”にとらわれた従来の観劇の在り方が、少しずつ変わっていくかもしれない。折しも2.5次元のブームの影響で、一般層の演劇の楽しみ方も変わろうとしているのだ。『ブルーサンタクロース』で新たな観劇スタイルが広まるかどうか、注目したい。

(河嶌太郎、アイティメディア今野大一)

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