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「カヌレ」はなぜ定番スイーツ化していったのか? ローソンやスシローで大ヒット 「進化系」も登場した背景

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年12月19日 6時10分

 立町カヌレの1号店は路地裏にもかかわらず、オープン2日目から表通りまで伸びる行列となった。同年は「インスタ映え」が流行語大賞となった年でもあり、見た目のかわいらしさがSNSで話題を呼んだ。

 その後、2019年に広島駅の駅ビルに2号店をオープン。駅ビルや駅ナカ施設に出店を重ね、広島以外に東京・埼玉・大阪・岡山も含めてカヌレ専門店として最多の9店を展開する。全店で1日平均、5000~7000個を販売し、客層は男女が半々。カヌレ専門店は女性人気が高いものの、男性のビジネス用途の購入比率が高く、このような客層になっている。特にエキュート品川店が顕著で、新幹線に乗る出張族が東京みやげとして買い求め、ホワイトデーには男性客の行列が恒例化しているという。

●カヌレとアイスの組み合わせを提案

 その他、2020年12月に名古屋・大須で1号店をオープンしたのが「カヌレとアイス」。その名の通り、カヌレとアイスを2枚看板としたスイーツ専門店だ。1号店が評判を呼び、現在は都内の吉祥寺・浅草・原宿を含めて4店を展開している。

 経営しているのはブライド・トゥー・ビーという名古屋のブライダル企業だ。コロナ禍で結婚式の需要が消失。社内にスイーツ部門を持っており、ホテル・レストラン向けケーキなどの卸売を行っていたことから母の日のスイーツ提案としてカヌレを展示会に出品。これが好評だったことから、カヌレ専門店の出店に踏み切った。

 もう一つの看板商品であるアイスは、ジャム、生クリームなどカヌレに合うものを試した結果、選んだ。カヌレとアイスを出店する前は、社長自らクーラーボックスにカヌレを詰め、フラワーショップの軒先などを借りて、街頭販売していたという。しかし、アイスの街頭販売は温度管理が難しいことから、店舗を構えることにした。

●コンビニ各社も参入 スイーツの「定番」になるか

 これら専門店だけでなく、第2次ブームではコンビニの果たした役割も大きい。

 特にローソンは力を入れており、現在でもチルド1種、冷凍2種の3種類の商品を出している。中でも2022年9月発売のチルド商品である濃密カヌレは、オーブンの焼き時間や原料の配合に工夫を重ねて独特の食感を表現。

 「バスチー -バスク風チーズケーキ-」が記録した「発売3日で累計100万個」に次ぎ、発売4日で100万個を突破し、発売7日で200万個に到達。女性のまとめ買いが多い商品だ。この他、冷凍で「焦がしバター香るカヌレ」「塩キャラメルカヌレ」も展開している。

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