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「無料」を打ち出す企業も! 「進化系コインランドリー」が続々登場 洗濯のエンタメ化が進む背景

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年12月23日 5時55分

 一方でコインランドリー市場は拡大を続けています。2009年には1万5426店舗でしたが、2021年時点で2万4500店舗。1万店ほどが増えた計算です。

 矢野経済研究所によると、国内のコインランドリー市場規模は1000億円程度(2022年)とされています。店舗数が今も伸び、取扱商品やサービスも拡大している中で、今後はさらに成長していくでしょう。

 ここからは、より具体的にコインランドリー市場が伸びていきそうな理由を解説していきます。

理由(1)利用者の属性変化、拡大

 コインランドリーの利用者が増えている要因は、利用者属性の変化にあります。コインランドリー機器メーカーのアクア(東京都中央区)によると、以前のコインランドリーは、銭湯に行くついでに洗濯を済ませたい一人暮らしの学生や、独身の社会人などの男性が客層として多かったようです。それが現在では、利用者のほとんどが主婦。男女比では女性が多くなっています。

理由(2)洗濯にもタイパを求めるように

 女性の社会進出やライフスタイルの変化により、家事の時間は減少傾向です。その結果、洗濯の時間や回数を減らしたいニーズが高まっています。この点について、国立社会保障・人口問題研究所が調査結果を発表しています。

 2022年の調査結果によると、主に妻が担当する1日の平均家事時間は平日で247分、休日で276分。実に4時間を家事に割いており、徐々に減少しつつあるものの2008年からあまり変わっていません。

 種類別に見ると、妻が毎日している家事で最も多いのが「炊事」。次が「食後の片付け」で「洗濯」は3番目です。

 一方で注目すべきなのが、世の中はすでに共働き世帯数が圧倒的に多く、1262万世帯に達していることです。

 お互いに仕事をしないと生活できないので、当然今までのように家事をやろうにも昔のように時間をかけることが難しくなっていますし、夫婦が協力しなければ家庭が成り立ちません。だからこそ家事、中でも比重が大きい炊事・片付け・洗濯にはタイパを求め、それに対応する家電やサービスが支持を集めているのです。もちろんコインランドリーもその一つです。

理由(3)家で洗って干しにくい「大物」の洗濯ニーズ

 プラネット(東京都港区)の調査結果によると、コインランドリーを利用する理由で最も多いのが「自宅ではサイズや材質の問題で扱えないものも、洗濯や乾燥ができるから」です。ただでさえ狭い日本の住宅では、シーツや毛布など、大物を洗濯できたとしても、干す場所がありません。

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