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シャープの「ヘルシオ トースター」が登場 強豪だらけの市場で、“3倍需要”の背景

ITmedia ビジネスオンライン / 2024年12月23日 6時15分

 市販の揚げ物や焼き物も、過熱水蒸気により外はサクサク、中はふわふわのレンジでは得られないおいしさになるという。また、もちと焼き芋は2通りの焼き方が選べる。

 パン以外にも、料理やスイーツなど幅広く使えて多機能だが、操作性はシンプルに設計している。デザインは黒1色でキッチンへのなじみやすさを重視。清掃性にも配慮し、底をフラットにしてヘルシオ グリエよりも清掃しやすくした。

●トーストの好みは人それぞれ違う

 ヘルシオ トースターを開発するにあたり、「消費者がトースターに求めていることを再考したこと」が現在の仕様につながったという。

 まずトースター市場を見ると、1万5000円以上の高級トースターの領域が伸長している。新製品も登場しており、バルミューダは2024年2月にリベイクトースター「ReBaker(リベイカー)」(公式サイトで2万5300円)を、ツインバードは2023年11月にパン職人の浅井一浩氏と共創した「匠ブランジェトースター」(同2万5800円)を、それぞれ販売している。

 さらに、社内で「トースターに求められている点」をアンケートしたところ、「トーストのおいしさ」に最も票が集まった。より深堀りすると、「トーストのおいしさへのニーズ」が多様であることが分かったという。

 「トーストに求めることを聞いてみたところ、外は香ばしく中はやわらかいバランス重視が46%と最多でした。一方で、『パンに応じて焼き方を変える』と回答した人が43%もいて、少数ですが『その日の気分で好みが変わる』『全体的に香ばしいのが好き』『全体的にふんわりが好き』といった声もありました」

 市場のトースターを見ると、焼き色の調整はできてもパン内部のふわふわ度を調整できる機能は見当たらない。ニーズが多様であるにもかかわらず、それに応えられていないことが見えてきたのだ。

 「炊飯器は食感による炊き分けが当たり前になっていますが、パンに関しては焼き分けをする概念が薄いように思います。でも、実はトーストの好みは人それぞれで、パンの種類によって焼き加減を変えたい人は多くいる。焼き分けができれば、高価格帯でもニーズを満たせると考えました」

●高級トースター市場は強敵ぞろい

 ヘルシオは発売から20周年を迎え、一定のブランド認知率や信頼度を獲得しているといえる。「おいしさ」「健康」「簡単・便利」の3つを特徴として訴求しており、ウォーターオーブン「ヘルシオ」の累計販売台数は280万台(2023年11月末時点)を超える。

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