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旭化成社長に聞く「事業ポートフォリオ転換のワケ」 トランプ政権誕生の影響は?

ITmedia ビジネスオンライン / 2025年1月13日 18時52分

 風向きが変わったことで、中国企業などの競合が米国に進出する予定の投資は全てペンディングになっていて、投資を決めたのは当社だけです。このため供給が減るので、2027年に生産を始める当社は、手堅くビジネスができるとみています。

 当初案ではそれ以降の生産能力拡大については、できるだけ早く投資をする計画でした。EVの不確実性が増していることもあり、極めて慎重に投資を進める方針を変更しています。

――ヘルスケア事業、中でも米国で買収したZOLL社が販売しているAED(自動体外式除細動器)は米国市場では堅調です。今後の見通しは。

 心停止状態の患者に対して用いられるAEDと着用型自動除細動器LifeVestは、米国でのトップシェアは揺るがないと思っています。さらに心肺呼吸器疾患に関連して2021年度に買収した2社が、次の中期経営計画で収益に貢献してくれると期待しています。AEDは日本でも売っていますが、優先市場としては米国が中心になります。

――旭化成にとって2024年はどんな年でしたか。来年はどんな年にしたいですか。

 2024年は少し経営が後手に回って遅れた部分はありますが、構造改革も進んで、為替も円安でフォローの風が吹いた要因もあり、業績も成長回帰のモメンタム(勢い)が感じられるようになりました。2022~2023年は厳しい年でしたが、2024年は2030年に向けてしっかりとした成長の足取りを確認して、実行に移し始めた年になったと思います。

 2025年は新しい中期経営計画の最初の年になります。業績的には2018年度が過去最高の営業利益(2096億円)でしたが、2025年度はできればそれを抜けるような計画を進めたいと考えています。不確実性は高まりますが、変化に対応する力を磨いていきます。ワクワクしていますが、ドキドキもしています。

(中西享、アイティメディア今野大一)

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