仕事のミスを隠そうとする部下、掛けるべき「一言」
ITmedia ビジネスオンライン / 2025年1月7日 8時10分
「この手順書に書かれてある通り、プロジェクトの計画を作りました。私のミスではありません」
「緊急時の対応マニュアルの通りに実行しています。このマニュアルがおかしいです」
当事者のこのような言い分を無視して「言い訳をするな! これは君のミスだ」と断定してしまうと、根本的な解決には至らない。根が深い問題として捉える必要がある。
5. 偶発的ミス
最後は偶発的なミスである。
停電やシステム障害による「想定外の事故」や、思いがけないエラーなどの「偶然のミス」。このタイプは想定外のことで避けられない。だから万が一のことに備えて再発防止策を考えることが重要だ。
●上司が掛けるべき「一声」とは?
部下がミスを報告してきたとき、まず上司は「このミスは5つのタイプのどれに当てはまると思う?」と尋ねるべきだ。そうすることで部下は自分のミスの性質を理解できる。
もし、ミス5種類についても知識不足なら、この機会に教えてあげよう。ミスなんて、なかなか起こることではない。常に5種類を頭に入れている部下なんていないだろう。問題解決力アップにもつながるため、丁寧に対話しよう。
ヒューマンエラーによるミスなら、部下に「どうしたらこのミスを防げるか、考えてみよう」と対策を考えさせる。一緒に考える必要はない。再発防止策もレパートリーは限られている。
しかしそれ以外のタイプのミスなら、「このミスは組織全体の問題かもしれない。一緒に考えていこう」と声をかける。
知識やスキル不足によるミスなら、本人のみならず上司も対策を考えるべきだ。今回は他の人に依頼すべきだったのか、それとも仕事をしながら知識やスキルを身につけさせるべきだったか。本人の意向も踏まえて再発防止を考えよう。
コミュニケーション不足によるミスなら、組織のレポートラインなどを確認しながら丁寧に問題の箇所を特定しよう。
「Kさんから説明はなかったの?」
「いえ、ありませんでした」
「おかしいな、Kさんに説明しておいたのに……」
Kさんに問いかけたところ「うっかり忘れてました」と言うなら、Kさんによるヒューマンエラーということになる。
しかし、Kさんの「感情的な部分」に問題があるケースもある。
●感情的な部分に問題があるケース
「どうして私が新人に説明しないといけないんですか? 私が新人のときは、こんなに手厚いフォローなんてなかったですよ」
「それに、あいつの態度が気に食わないです。親身になって説明しても、ありがとうの一言も言いませんからね」
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