「AI PC戦国時代」の勝ち組を狙う日本HP 差別化の切り札とは?
ITmedia ビジネスオンライン / 2025年1月18日 14時30分
リモートワークが浸透して、いろいろな場所で働くようになったため、盗難や紛失のリスクも拡大した。仮に紛失した場合、現在の所在地をリアルタイムで探し、ロックをかけ、電源・通信オフでも確実にデータ消去できるサービスが「HP Protect and Trace with Wolf Connect」だ。
「これも当社しかやっていないソリューションサービスです。通常、電源が立ち上がらないとロックをかけられませんが、Wolf Connectは電源がオフでも、PCから発せられる微弱な電波を利用してロックをかけられるのです」
「HP AI Companion」という独自のアプリケーションも開発した。これはNPUが40TOPS以上の次世代AI PCに搭載されているもので、生産性を高める生成AIツールと、PC最適化ツールを集約させる。「検出」「分析」「Perform」の3つからなる。
●周辺機器の販売にも注力
AIは、新型コロナが明けたタイミングで世の中に出てきた。コロナ前後、AI登場前後の市場環境の変化を聞くと「やはり働く環境の変化が一番大きいです。さまざまなところで働けるようになり、PCの価値が再評価されたのです」と説明する。
モニター、マウス、カメラなどの周辺機器も見直され、性能の高い商品がより売れるようになったという。ビジネスパーソンが移動しながら働くようになったため、周辺機器の快適性や重要性を再認識したのだ。「みなさん、生産性が上がる使い方をしています」
一方でGAFAやLINEヤフーなどでは出社回帰という現象も発生している。「出社する割合は高くなっています。ただ自宅と、それ以外の場所の割合が変化したのであって、さまざまなところで働くというニーズ自体は大きく変わっていません」。ちなみに岡戸社長の働く場所の割合は全体を10として会社が4、自宅が3、外出先が3程度だという。
●GIGAスクール構想は大きなビジネスチャンス
HPの2024年通期の決算をみると、売上高は前年比0.3%減の535億5900万米ドルだった。割合はPCなどのパーソナルシステムズが68%、プリントが32%だ。地域ごとの売上高をみると、米国が前年比0.7増の43%を占め、欧州・中東・アフリカ(EMEA)が同1.3%増の34%。日本とアジア太平洋(APJ)が同4.2%減の23%となった。APJのみが減少したものの、直近の第4四半期をみるとAPJを含む全ての地域が成長している。岡戸社長に日本の成長戦略を聞くとこう答えた。
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