富士通社長に聞く「組織変革の真意」 AIエージェントの未来は?
ITmedia ビジネスオンライン / 2025年1月18日 14時42分
富士通は人材の採用計画、特にキャリア採用に関して積極的だ。キャリア採用で2023年度に1000人、2024年度に2000人以上の採用を計画している。
時田社長は富士通を選んでくれることに感謝をしつつ、現実として内部で摩擦が起こる可能性があることを隠さない。「他の企業で働き、高い経験値を持ち、成功体験があっても、富士通というフィールドにマッチするかどうかは別の問題でもあります。ただし新しいアイデアや培った経験を、富士通にもたらしてくれるという事実は、新たな価値を生むドライバーになると考えています。そういう意味で、私はどちらかというと、ヘルシーなコンフリクトは歓迎なんです」
健全な摩擦が組織変革に良く作用するか。これは、どれだけ風通しのよい社風を作り出せるかにかかってくる。時田社長は前述のフジトラが重要だと考えているという。
「『なんでも言っていいんですよ』ということを会社として発信しているわけです。いいアイデアやみんながやりたいと言うものなら、積極的に取り組んでもらう。そうすることで、心理的安全性も確保し、おっかなびっくりで、ものが言えないという状況を防ぐのです」
●中計の最終年度 社長としての腕の見せ所
2019年6月の社長就任以来、東京証券取引所でのシステム障害、マイナンバーカードを使って住民票をコンビニエンスストアで受け取れる「コンビニ交付サービス」のシステムトラブル、英国の郵便事業会社に納入した会計システムの欠陥など、さまざまな問題に見舞われながらも、富士通の変革に努めてきた。
2025年度には、2期連続の減益は受け入れがたいだろう。中計の最終年度でもある。だが時田社長の多方面に渡る改革が機能すれば、目標の達成は可能だろう。それが実現できるかどうか、非常に重要な1年となる。
(武田信晃、アイティメディア今野大一)
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