NEC社長に聞く「生成AIとセキュリティの関係」 真のAIエージェントとは?
ITmedia ビジネスオンライン / 2025年2月8日 18時5分
確実にそういうトレンドになると思いますが、いま日本で言われているAIエージェントは(ソフトウェアロボットが一定のルールに基づいて人間に代わってデスクワークなどを自動化する)RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)に毛の生えたようなものをAIエージェントと呼んでいることがあります。
本当のAIエージェントとは何か。例えばAという会社から提案書を作成してほしいとなった場合、顧客のヒアリング情報を参照し、社内の提案書のツールやコンポーネントを探し出して、外部の情報とつなぎ、マーケットリサーチをし、顧客の思考を勘案して最適な提案をする。同時にその会社と競合している会社を比較する。
最初はドキュメントから始まり、グラフや絵が入るようになり、さらには設計情報なども入ってきて、それぞれがマルチモーダルになっていく。そうした流れになってくると思います。
――NECの生成AIの強みはどこになりますか。
われわれは生成AIをゼロから作っています。AIのトレーニングから何をどのような形で外部とつなげるべきかまで分かっています。これからはNEC独自の生成AIであるcotomiを単独で使うのではなく、OpenAIやマイクロソフトの生成AIサービスなどを、それぞれの特徴を生かして使うハイブリッドになってきます。
このため、ハイブリッドシステムをどのように構築していくのかについては、技術の進展も早い中で、そのロードマップをおさえた形で、将来的に「もう一回作り直し」という形にならないような提案やシステム構築をできることがNECの強みになると思います。
もう一つは、われわれがずっと言っている「クライアントゼロ」です。製品としてまだ出ていないものも含め、さまざまな形で社内でAIを使っています。例えば、世の中のいろいろなシステムに対して、加工やチューンアップをしているので、そういったスピードやフレキシビリティも含め、NECには優位性があります。
●森田社長が考える「柱となる技術」とは?
――近未来を見据え、森田社長が考える柱となる技術とは何でしょうか。
やはりAIとセキュリティです。AIはまだまだ黎明期だと思っています。研究所との議論でもよく出るのですが、今のAIは、まだ理論が確立していない状況なのです。NVIDIA(エヌビディア)も、もともとはゲームのチップの会社です。いわゆるプロセッシングを並列処理するためのGPUを手掛け、それが良いということで当たりました。
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