ファンが沸いたプレリュードとロードスター、ホンダとマツダの“次の一手”は?
ITmedia ビジネスオンライン / 2025年1月17日 6時10分
日本の自動車業界は今年も「東京オートサロン」から始まった
2025年、日本の自動車業界は今年も「東京オートサロン」から始まった。ビジネスデイと呼ばれる初日の1月10日、会場を歩いて感じたのは、トヨタのハイエース、メルセデス・ベンツのGクラスはかなり影を潜めた印象であった。
その代わりに台頭してきたのは、さまざまなメーカーのブースだ。国産乗用車メーカーは当然としても、海外メーカーや大手パーツサプライヤーなど名うてのブランドが参入してきた印象がある。
BYDとヒョンデが大型ブースを展開していたのも、国内外から集まるクルマ好きに自らのブランドを印象付けようとしているからだろう。BYDは今春発売予定のSUV、SEALION(シーライオン)をお披露目し、ヒョンデもコンパクトEVのINSTER(インスター)を持ち込んだ。
INSTERは丸いヘッドライトをボクシーなシルエットと組み合わせた、レトロなムードとシンプルなデザインがなかなか個性的で、デザイン重視の女性ユーザーなどの人気を得そうな印象だ。市販モデルのほか、クラシックミニのモンテカルロ仕様をオマージュしたカスタム仕様を試作して展示していたことから、そんな狙いが感じ取れる。
フォルクスワーゲンは高性能モデル、ゴルフRのワゴンモデルをこのオートサロンで発表する力の入れようで、5ドアのゴルフR、ゴルフGTIも並べて、日本車に負けじと高性能ぶりをアピールしていた。
パナソニックグループの車載部品メーカーであるパナソニックオートモーティブシステムズも出品していた。ブースでは同社のコックピット統合ソリューションによる近未来の乗車体験を提供していた。
これは単にエンドユーザーに向けたものではなく、アフターマーケット業界の企業へもアピールすることで、さまざまなビジネスの広がりを期待しているのであろう。
まるでモビリティショーやCESのようなブースがオートサロンの会場内にも展開されるとは意外だった。ますます自動車業界の幅広い領域を飲み込んでカオスな状態へと成長しつつあるようだ。
●ファンが喜ぶアイテムを用意
ホンダは市販予定モデルのプレリュードを展示したほか、「無限」ブランドのシビックタイプR用パーツを展示するなど、ホンダファンが喜ぶアイテムを用意していた。スバルは限定車S210のプロトタイプを展示。週末は黒山の人だかりで、ファンの期待ぶりが分かるほどであった。
マツダは「マツダスピリットレーシング」を商品ブランド化し、市販車を発売することを発表した。手始めにロードスターのSF(ソフトトップ)モデルに2リットルエンジンを搭載したモデルを設定するとともに、エンジンチューンや内外装も念入りに仕立て上げた限定車も用意した。
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