「おひとりさまツアー」は割高なのに、なぜ利用者が増えているのか “自己紹介なし”の理由
ITmedia ビジネスオンライン / 2025年1月30日 6時20分
阪急交通社では、競合がひとり旅ツアーの販売数を増やしていたり、通常のツアーに1人で参加する客が増えていたりしたことから、2008年ごろに国内のひとり旅ツアーを販売した。一定の実績を積んだ後、2019年から海外でも同様の展開を始めた。2024年のひとり旅ツアーの参加者数は、国内が前年比1.5倍、海外が同2.5倍と反響の大きさがうかがえる。
同社で海外のひとり旅ツアーを担当する後藤氏もまた、「コロナ禍を経て急激にひとり旅の需要が増えた」と話す。
「コロナ禍以前は、海外のひとり旅ツアーは半年に1本催行するかどうかの状況でしたが、旅行が再開されてからはグッと催行数が増えています。1人行動が一般化してきたのに加えて、国によっては帰国条件が厳しくなったり、旅行代金が上がったりして、友人を誘いづらくなったという声をよくお聞きします」(後藤氏)
円安の影響で海外ツアーの代金は、コロナ禍以前の2~3倍に上昇している。友人などを誘いづらいが、それでも旅行に行きたいと考える人が、宿泊施設・飛行機・現地観光がパッケージになった利便性の高いひとり旅ツアーを選ぶようになり、需要が増しているようだ。
●参加者は女性が大半。割高だがプレミアム感が好評
両社ともに、ひとり旅ツアーの商品には満足度を高める工夫が散りばめられている。ホテルは1名1室、バスの座席は1名で2席分確保するのが基本だ。添乗員や地元のガイドが同行して観光地を案内するツアーがほとんどだという。
「観光地で各自がしたいことが十分にできる自由時間を確保しつつ、伝統工芸の体験などツアーでしかできない経験を盛り込みます。通常のツアー商品と比較してやや割高なこともあり、食事もややグレードが高いものを準備して、コースによっては1名1卓で提供しています」(クラブツーリズム 小林氏)
こうした工夫は阪急交通社も大きくは変わらないが、同社では特にプライバシーを重視。ひとりを満喫できるよう販売当初から自己紹介タイムなどを設けておらず、利用者からは好評を得ているという。クラブツーリズムの国内ひとり旅ツアーでは、10年ほど前に自己紹介タイムを廃止している。
人気の行き先を尋ねると、国内では離島、リゾートホテル、秘境やパワースポットめぐり、富士登山、動物園や水族館、四国の八十八ヶ所をめぐるお遍路、フェリーによる日本一周、ロケットの打ち上げ見学など個人では行きづらい場所に加え、東北の夏祭りや桜・紅葉の名所など季節限定のツアーとのこと。
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