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「おひとりさまツアー」は割高なのに、なぜ利用者が増えているのか “自己紹介なし”の理由

ITmedia ビジネスオンライン / 2025年1月30日 6時20分

 「年齢層は60~70代がボリュームゾーンです。男女比は約8.5:1.5で女性が圧倒的に多いです。ただ、行き先によって男女比が逆転することはあり、鉄道関係やお祭り・花火などのイベント系は男性が増えます」(クラブツーリズム 小林氏)

 阪急交通社が販売する海外のひとり旅ツアーでは、トルコやエジプトといったマイナーなエリア、ポーランド、バルト三国などがよく売れている。「1人ではハードルが高いエリアが人気で、通常のツアーよりもひとり旅ツアーのほうが圧倒的に参加者が多い状況」とのこと。

 同社でも、参加者は国内外ともに70代がボリュームゾーンで男女比は約3:7で女性が多くなる。

●50代以下の女性からも支持が広がっている

 クラブツーリズムでは、ひとり旅ツアーの需要が拡大している現状から、30~50代女性をターゲットに新たなプロジェクトを発足。同年代の女性社員によるチームを結成し、2023年上期からターゲットに特化したひとり旅ツアーを販売している。

 「今後のひとり旅商品の伸び代は若い女性層にあると感じ、30~50代の女性が自分らしく楽しめる旅をアピールしたいとプロジェクトが立ち上がりました。同世代の5人の社員が自身の感覚や価値観を生かし、こだわりのツアーを企画しています」(クラブツーリズム 水野氏)

 特に売れ行きがいいツアーは、働く女性が参加しやすい土日で完結する1泊2日の離島旅だ。まず沖縄県・宮古島を販売したところ、まさに狙っていた40~50代女性が多く参加。宮古島は車移動が中心となるが、レンタカーではなくバス移動ができる点も評価されたポイントだった。現在では屋久島、奄美大島、知床半島などの商品も販売し、同様に50代以下の女性に選ばれているという。

 また、「猫の日」の2月22日に、“猫の島”と称される宮城県の田代島を訪れるコースもヒット商品になった。住民よりも猫の数が多いといわれる田代島への上陸に加え、仙台うみの杜水族館や宮城蔵王キツネ村などにも訪れる内容だ。

 阪急交通社でも、ひとり旅ツアーでは全体的に50代以下の割合が増えていて、特にクリスマスに関連したツアーで40代以下の女性参加が増えた。2024年に初めて欧州のクリスマスマーケットをめぐる5日間の旅を企画したところ、普段あまり獲得できていない20~40代の女性が目立った。そうした反響もあり、途中で出発日を追加するほどだったという。

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