1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 経済
  4. ビジネス

孫正義氏「大企業向けに最先端のAIを」 ソフトバンクグループとOpenAIが実現へ

ITmedia ビジネスオンライン / 2025年2月9日 19時58分

孫正義氏「大企業向けに最先端のAIを」 ソフトバンクグループとOpenAIが実現へ

OpenAIのサム・アルトマンCEO(左)とソフトバンクグループの孫正義会長兼社長

 ソフトバンクグループ(SBG)の孫正義会長兼社長は2月3日、米OpenAIのサム・アルトマンCEO、英半導体設計大手Armのレネ・ハースCEO、ソフトバンクの宮川潤一社長兼CEOと「AIによる法人ビジネスの変革」と題したイベントに登壇した。

 孫氏は、OpenAIとSBG、ソフトバンクが、導入を希望する日本の主要企業専用にカスタマイズした生成AIなどを独占販売する合弁会社SB OpenAI Japanの設立に合意したことを明らかにした。「大企業向けに、最先端のAIを世界で初めて、日本から、われわれが始める」と力強く宣言した。

●圧倒的なデータを持つ大企業へ訴求

 孫氏は1月21日にトランプ米大統領とサム・アルトマン氏、オラクルのラリー・エリソン会長兼CTOと、新たなAIインフラストラクチャを米国内で構築するため、今後4年間で米国のAIインフラに5000億ドル(約78兆円)を投資する「Stargate Project」(スターゲート・プロジェクト)について発表したばかり。2月3日に発表した合弁会社設立の発表は、日本を皮切りに最高性能の生成AIを展開する狙いがあり、孫氏は最新の生成AIを駆使して複雑なタスクを素早くこなしてくれる企業用最先端AI「クリスタル・インテリジェンス」を発表した。

 クリスタル・インテリジェンスのサービスの詳細は明らかになっていないものの、孫氏は「ソフトバンクグループとOpenAIの人材を投入して開発する」と説明。この日のイベントには日本の主要企業500社のトップ約1000人が出席し、ソフトバンクグループが進めようとしているAI事業への関心の高さをうかがわせた。

 孫氏は「クリスタル・インテリジェンスには、ありとあらゆるデータを入れて、企業活動の知恵となるようなスーパーインテリジェントな開発を目指したい。大企業は限定された分野で圧倒的なデータを持っているので、まずは大企業に導入してもらいたい。その後は、医療や教育など、あらゆる分野に広がっていく」と話し、その裾野の将来性に期待している。

 「クリスタル・インテリジェンスは企業の中核データの全てを読み込んでくれるので、これまでのようにシステムエンジニアがいちいち複雑なプログラムを書く必要がなくなる。社内の会議や交渉の場にもクリスタル・インテリジェンスが参加、コールセンターではオペレーターの仕事を代行してくれ、従業員の業務メールに加え、製品の仕様書も読み込んでくれる」と説明。社員の退職などがあっても知識が途切れることのない「長期記憶」も実現できるとする。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください