スペックダウンでも「Xperia 1 VI」に触れて“納得”した理由 「らしさ」を犠牲にして得たもの
ITmedia Mobile / 2024年6月16日 6時5分
また、今までの4K画面そのものが「いろいろとむちゃをしていた」こともあり、大幅な見直しとなったこのタイミングでXperia 1 VIではアスペクト比を変更する方針になったという。
その一方で、ミッドレンジの「Xperia 10 VI」では21:9比率の画面を引き続き採用する。このアスペクト比を継続した理由は、画面比率よりも「横幅を抑えたスマホ」というニーズが強く、今回は継続したとしていた。
加えて、一般的な解像度のディスプレイに変わったことで画面の最大輝度が向上した。ここは旧機種と比較して明確に体感できる部分だ。リフレッシュレートを柔軟に制御できるLTPOにも対応し、画面解像度が抑えられたことでバッテリー持ちにも大きく貢献している。実際に手に取って体感してみると「こちらの方がいい」と感じるファンも多いだろう。
カメラアプリも実際に触ってみると、より一般層へ歩み寄ってくれたことが分かる。かつてのカメラアプリは一般の利用者からは「どのアプリを使っていいのか分からない」という意見もあったが、かなりまとまりがよくなった印象だ。
ハードウェアとしてもイメージセンサー類は変わらず、レンズの設計やコーティングを最適化したという。確かに、店舗内で試した限りではXperia 1 Vよりもきれいに撮影できるようになっていた。今作ではテレマクロ機能を備えるなど、新たな魅力も加わった。
この他にもベイパーチャンバーを採用したことによる冷却性能の向上、イヤフォンジャックやステレオスピーカーの音質向上などのアップデート要素も盛り込まれている。従来モデルの利用者でも納得できる要素が多く備わっていると感じた。
●体験重視のXperia 1 VI 唯一無二の魅力を犠牲にしてでも得たものは大きい
Xperia 1 VIではさまざまな変化があったものの、変更点は多くは利用者、そしてコンテンツ制作者の声を取り入れつつ、現行のトレンドもくんで作り上げた印象だ。これは実際に手に取ってみると納得させられたことも多く、「触ってみないと分からない」スマホだと感じた。
今までの唯一無二な魅力は一部失われたとしても、これを犠牲にしてでも得るものが多いと評価したい。今回は4K解像度と21:9比率の画面を失ったが、得たものは「画面輝度の高さ」「倍以上のバッテリー持ち」「現状のコンテンツへの最適化」の大きく3つだ。一般利用者のニーズとしてはこちら側への進化が望ましい。
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