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モトローラが日本市場で急成長している理由 1年で出荷台数2倍以上、「edge」「razr」の販路拡大がカギに

ITmedia Mobile / 2024年7月6日 11時45分

 ここまでは2023年に投入されたedge 40と同じだが、2024年の新たな動きとして、ソフトバンクがedge 50s proを取り扱う。edge 50s proは、edge 50 proとほぼ同一のハードウェアだが、12GBだったメモリ(RAM)が8GBに減らされている。代わりに、カラーバリエーションがedge 50 proより1色多く、バニラクリームの選択肢があるのはedge 50s proだけだ。

 本体価格は8万5572円とソフトバンク版の方が高いものの、購入から1年は1カ月あたりの支払額が「新トクするサポート(バリュー)」で1円に抑えられている。12回支払って端末を下取りに出せば、その実質価格はわずか12円。2023年に導入したrazr 40sに続き、ソフトバンクがモトローラの端末を“目玉”に位置付けていることがうかがえる価格設定だ。

 モトローラにとっては、edge 50 proをいわばメジャーデビューともいえるキャリア市場に導入できたことを意味する。実質12円で販売するには大量導入が必要になるため、オープンマーケット版だけだったedge 40と比べ、出荷台数を伸ばすことは確実だ。このようにキャリアに導入される製品を徐々に増やしていけば、仲田氏が語っていた“前年度と同水準の成長”を維持できる可能性が高まる。

●カギを握るrazr 50シリーズ、法人事業も強化

 とはいえ、キャリアが取り扱うモデルが1機種増えただけでは、約2.3倍に増えた出荷台数をさらに倍増させるのは難しいはずだ。台数だけならより価格の安いエントリーモデルのシリーズを厚くする手もあるが、仲田氏は「日本市場ではrazr、edge、moto gが最適だと思っている」と語っている。グローバルではmoto eシリーズを展開しているモトローラだが、「アジア・パシフィックだとインドなどの新興国マーケットに適した商品」(同)で、投入には消極的だ。

 6月に発売した「moto g64 5G(とmoto g64y 5G)も非常に好調」なスタートを切れたというが、販路が変わっていないため、倍増に貢献するかどうかは未知数だ。残る選択肢として成長を加速させるカギになりそうなのは、6月に米ニューヨーク州で発表された「motorola razr 50」や「motorola razr 50 ultra」になりそうだ。仲田氏も、「今後、razrも投入していく予定」として、プレミアムモデルの販売拡大に期待をのぞかせている。

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