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ドコモが能登の復興支援ライブで“5G Massive MIMO臨時局”を展開 通信速度とパケ詰まり効果を検証した

ITmedia Mobile / 2024年7月19日 17時39分

 具体的には、ライブ前にチャリティキッチンや待機列などで人が密集する産業展示館4号館の前と、ライブ開場の中に対して5G Sub-6帯 3.7GHz帯によるMassive MIMO搭載の基地局を展開した。

 この他、他社の携帯電話回線でdアカウントのd払いなどを利用するユーザーを想定して、屋外にはStarlinkをバックボーンに用いたd Wi-Fiを提供している。

●Massive MIMOの効果をチェック! 混雑時でも500Mbps以上を確認

 実際のドコモの5G速度を簡単にチェックしていこう。開場直後の13時台は通り雨もあってまだ人も見た限り数百人程度だった。この状況下で複数回テストしたところ、ダウンロード900~800Mbps、アップロード80~50Mbpsを確認できた。他の場所でも、高速な5G Sub-6基地局周辺かつ、利用者が少ない状況で確認できる速度だ。

 音楽ライブ開場前の16時ごろは、屋外に7000人近い人が集まり行列や飲食、買い物の利用、記念撮影やSNSへのアップなど、人が密集しつつそれぞれが思い思いに楽しんでいる時間帯だ。この状況下でスピードテストを複数回実施したところ、ダウンロード800~500Mbps、アップロード70~40Mbpsの結果を確認できた。ここまで混雑した環境で、空いている状況の5G Sub-6帯に近い速度で利用できるのは驚きだ。

 簡易的なテストだが、周辺の人数が数百人から7000人にまで増えたにもかかわらず5Gの高速通信を提供できたとなると、Massive MIMOにより5G Sub-6帯の通信をより効率よく運用し、混雑した環境下でも高速通信を提供できたとみていいだろう。

●夏から秋にかけて9つのイベントでMassive MIMOを含む対策を実施

 NTT北陸支社では、今回のMassive MIMO搭載基地局を含めたネットワーク対策を、夏から秋に向けて開催される9つのイベントで実施するという。

 この際の工夫として、ビル上など既設の4G基地局に対して5Gの臨時局を加える方法も活用していくという。これにより、イベント会場に臨時局を展開するスペースがない場合や、見通しのいい場所から臨時局のエリアをより広く展開できるとのこと。新たに5G局を展開する場合は1年程度かかるが、この方法なら3カ月程度で整備できる。

 今回の移動基地局車も4G対応のものの装備を活用しつつ、外付けで5G Massive MIMO搭載基地局を加えている。移動基地局車自体も新たに整備するには時間がかかることから、この方法は有用だという。

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