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ドコモが売るスマートグラス「MiRZA」は誰向けか 「XREAL」との比較で分かったメリットと課題

ITmedia Mobile / 2024年9月11日 21時28分

 目の前の視界を物理的にふさぐデバイスだと、このような使い方はできないが、MiRZAでは「相手の表情と翻訳を同時に見られる」のがポイントだ。

 目の前が透けて見えるMiRZAは、作業現場での活用も期待される。例えば、配電盤のメンテナンスの際、MiRZAにマニュアルを表示し、それを見ながら作業できる。9日時点で、MiRZAは単独で通信機能を備えていないが、これがグラスだけで完結すると、利便性が向上するだろう。

 MiRZAは、ビジネス的な用途だけでなく、ゲームコンテンツをプレイするデバイスとしての可能性も秘めている。MiRZAアプリを通じたWebブラウザの閲覧や動画の視聴では、スマートフォンのディスプレイを指でなぞるなどして操作する必要があるが、ゲームのデモでは空間認識とハンドトラッキングの機能を組み合わせて、仮想空間に隠れたゴーストを手で捕まえられた。

 ここで、短時間ながら分かったMiRZAのメリットと課題を整理したい。メリットは、コミュニケーションや手元を見ながらの作業に向くという点。目の前をふさがない構造は、今後、進化を遂げる上でも重要だろう。ただ、レンズの線をハーフミラー代りにするため、配電盤の疑似マニュアルは線と重なってしまい、見づらいと感じた。

 内蔵バッテリーは、USB Type-Cケーブルで充電できる。連続使用時間は、カメラ使用時や明るさを最大にした際などの負荷の高い使い方の場合、1~1.5時間となっているが、「モバイルバッテリーなどでMiRZAを充電しながら使用することも可能だ」(堀氏)という。

●ズバリ誰向けのグラス型デバイスなのか 2世代目は2025年内に発売へ

 MiRZAでできることがおおよそ分かったところで気になるのが、ズバリ誰向けのグラス型デバイスなのか? という点だ。

 堀氏は、「MiRZAをまずは法人や開発者に向けて訴求したい」と話す。ソリューションパートナーはXRAIを含む12社で、事業創出パートナーはENENと三越広島の2社にとどまる。ENENでは家具の配置のシミュレーションを、三越は商品の3D閲覧や遠隔接客で新たな購買体験につなげる想定だ。

 堀氏は、「私たちが想像する利用シーンを超えて、さまざまなシチュエーションでご活用いただけるように、パートナーの方々のみならず、多くの方々と連携しながら、さらに市場を開拓していきたい」と語る。

 「そのため、親会社のNTTコノキューがパートナープログラムを立ち上げ、ソリューションを作ってもらえるようなベンダーの方や、MiRZAを事業に導入する企業をサポートしていく体制も作っていきたい」と堀氏は続ける。

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