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「鉄道きっぷのオンライン予約」は便利だが課題も多い 各社のサービスを使って感じたこと

ITmedia Mobile / 2024年10月25日 6時5分

●JR北海道「特急トクだ値」の欠点は、乗り継ぎ利用ができないこと

 JR北海道に関しては、乗車日前日の23時50分までに「特急トクだ値」を申し込むと、最大55%引きで当該の特急に乗車できる。

 例えば、特急〈オホーツク〉の札幌―網走間は、通常期1万540円(運賃7370円、指定席特急料金3170円)のところ7360円で、特急〈大雪〉の旭川―網走間は通常期8560円(運賃5610円、指定席特急料金2950円)のところ4270円で利用できる。

 ただ、この特急トクだ値には欠点がある。特急の乗り継ぎ利用ができないことだ。

 先述した特急〈大雪〉は旭川で特急〈ライラック〉に接続するが、それぞれを購入しなければならない。特急〈ライラック〉〈カムイ〉の2860円(通常期は運賃2860円、指定席特急料金2360円の計5220円)、特急〈大雪〉の4270円を分けて買うと7130円になり、特急〈オホーツク〉利用に比べ230円安くなるという“ウラワザ”が成立するとはいえ、そのような買い方をする人は極めて少ないだろう。

 特急乗り継ぎに関しては、旭川―稚内間の特急〈サロベツ〉も同様。札幌―稚内間の特急〈宗谷〉は7200円(通常期は運賃7920円、指定席特急料金3170円の計1万1090円)に対し、特急〈ライラック〉〈カムイ〉の2860円、特急〈サロベツ〉の4440円を分けて買うと7300円となり、100円高い。

 過日、特急〈大雪〉の不振や快速格下げの可能性が報じられたが、札幌―北見・網走間は2種類購入すれば乗れることを宣伝、もしくは特急〈オホーツク〉用でも利用可にするなど、テコ入れといった営業面の強化が求められる。

●チケットレスに力を入れるJR東日本とJR北海道 大幅な割引も

 JR東日本は特急券のチケットレス化を進めており、スマートフォンの画面が指定席特急券代わりとなる。「在来線チケットレス特急券」は100円引き、「在来線チケットレス特急券(トク割)」は大幅に割り引いている。

 JR北海道は「在来線チケットレス座席指定券」と称している。手稲―札幌間の〈ホームライナー〉は指定席が530円のところ210円(子供100円)、グリーン車が780円のところ310円(子供同額)としており、以前のような割安感を与えることで利用促進に努めている(乗車整理券時代はわずか100円を追加するだけで乗れた)。

 しかし、新千歳空港―札幌・小樽間などの快速〈エアポート〉の指定席uシートは840円のまま。せめて300円に引き下げできないだろうか。JR北海道の“ドル箱列車”とはいえ、チケットレスに割安感をアピールしてほしい。また、特急〈ライラック〉〈カムイ〉もチケットレスによる割引がなく、特急トクだ値に力を注いでいる。両立させないと、利用客のさらなる増加に結び付かない。

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